変わりたい。 (ページ43)

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「私、ちょっと飲み物買ってくるね。」

「りょーうかーい」

自販機があるところまで少し遠い1年生の教室。

少し1人になりたかった私としては丁度いい。

私は夜久先輩のことが好きなのかな？

カフェオレ色のふわふわした髪の毛

つり目っぽいけど、笑うとたれる目、

バレーやってる時のかっこいい姿

ご飯を沢山たべるところ

こんな私にまで優しくしてくれるところ

寝てる時以外の時間。

授業中でも、

頭の中には夜久先輩がいる。

「ただの変態みたいじゃん…」

つい漏れた独り言。

自販機で何を買おうか迷っていると

「高月ちゃんじゃーん。」

今すぐ紗江ちゃん呼んでこようかな。

私が会ったって言ったらめっちゃ言われそう。

「なんか元気ない？」

「あの、恋ってなんですか？」

「直球だなー」

「すいません。」

だって知りたいんだもん。

私には全然わかんないから。

「恋ってさその人の事を毎日のように考えたりしてそれが辛くなったり、でも嬉しいこともあるわけよ。」

「はい。」

「訳もわかんないくらい心臓がうるさくなったり、顔が熱かったり、でも好きな人といるのは嫌じゃないんだ。」

あ、そんなことあったかも。

初めてバレーを見たとき。

やっぱり…

「高月ちゃんは夜久くんの事を好きだと思うよ。｣

「えっなんで夜く「自分が地味とかよく言ってるけどさ、もっと自信持って自分の気持ちに正直になれ。って事でこれは優しい優しい黒尾先輩からのプレゼント。」

いつのまに買ってたのか、

渡されたのはアイスティー。

「ありがとうございます！ちょっと考えてみます！」

黒尾先輩が言ってた事を当てはめてみると、

夜久先輩のこと毎日のように考える

心臓がうるさくなったり、

顔が熱くなったり

はするけどね、

苦しくなったり辛くなったりしたことはないな。

やっぱ恋じゃないのかな…

「夜久くんずっと前から好きでした。」