打ち上げ ページ33
「はい、学年、校内優勝おめでとう。得点だけで見ても先輩より獲ってたってさ。」
「2組ですから。」
「優勝賞品なんだけどさ、学校から大量にお菓子と全員分のジュースがあるんですよ。で、先生からご褒美5000円。何に使う?」
「ご、5000円!?」
「教室で打ち上げやりて。」
「銀斗から言った!?」
「お前、まじで俺のことなんだと思ってんの。」
相変わらずクラスの爆笑をさらっていく2人。
「学校で打ち上げでいいかな?」
いろんなところで賛成の声が上がる。
「先生の5000円で何か買って、それとお菓子。足りなくなったらみんなから集金。」
打ち上げ!
それって私出ていいのかな…?
こういうの参加したことないからなぁ。
「どうしたの?顔暗くない?疲れた?」
「いや、別に…」
「今日Aたくさん動いてたからお菓子沢山貰っちゃえ。」
「私打ち上げ参加していいの!??」
大声出したあとでクラスが静かなのに気づいた。
「なんでダメなの?」
「Aちゃんかなり頑張ってたじゃん!むしろいないとダメだよ!!」
「人減ると買い出しの確率上がるから残れ。」
「銀斗くんツンデレかよ。」
「残れだってさ。」
…やばい。泣きそう。
毎年こういうのは申し訳程度に声かけられるだけで
行ってもつまんないだけだから
適当に用事作ってかわしてた。
でも、みんな来てって言ってくれてる。
「ちょいちょい、なぜに泣く!?」
「なんで!?」
涙で2組のみんながぼやける。
嬉しいよ。すごく。
「こういうの始めてだからっ、すごくうれじいでず」
「鼻水すすれ、ってかかめ。」
「でぃじゅどご〜。」
「ほら」
「げんまぐんありがどゔ〜」
高月さんって面白いんだね。
夏山さん笑うんだ。
弧爪くんってお母さんみたい!
クラスから色んな声聞こえたけど、
昔のように傷つく言葉じゃなくて、
それがまた嬉しくて、
打ち上げの前に号泣会見を開いてしまった。
「Aちゃん泣き終わったね?」
「はい!お待たせしました!」
「それじゃあ皆様ジュースは持ちましたね?」
一斉に掲げられるペットボトル。
「今日一日おつかれ!かんぱーい!!」
「かんぱーい!!」
161人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
るったん(プロフ) - すごく素敵な小説で何回も読んでしまいました!欲を言えば、苗字も変換出来るといいなと思いました。これからも素敵な小説楽しみにしています。 (4月18日 23時) (レス) @page2 id: 7b2277a8e5 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:なつなつき | 作成日時:2018年9月28日 0時