ハグしてください〈ハイキュー短編集〉

白布賢二郎 #香奈さんリク ページ29

「賢二郎！！」


「なに」


「今日も塩対応が刺さる」


「そっちがテンション高いだけだろ。」


テンション高くて、誰とでも仲良いこいつに


俺が告白したなんて言ったら


きっと誰も信じない。


色んなたまたまが重なって、好きになった。


俺の名前呼ぶ時の笑顔が好きって言ったら


多分、こいつも目を丸くする。


好きになった理由とか、そういうの言ってないし。


「いただきまーす！」


「いただきます。」


2人で並んで座る屋上には誰もいなくて、


程よく暖かくて寝そうだ。


「賢二郎の手好き」


「なにいきなり」


「丁寧に丁寧に何回もトスあげてかっこいい」


「急に怖いんだけど」


「私が賢二郎の好きなとこ言ったら賢二郎も好きなとこ言ってくれないかなぁなんて」


隣を見ると、少し顔が赤いA。


不安そうに、こっちを見てくる。


「俺の名前呼ぶ時の笑顔が好き」


「…えっ」


「言ったのにそれはなに」


「や、言うとは思わなくて…」


「お前の笑顔に惚れて、能天気で雑にみえるけど人のことはよく見てて、気にかけられるとこを知って告白しようと思った。」


少し、じゃなくて真っ赤になってるA


普段あんまり言わないから照れたのか。


「やばい、今賢二郎に抱きつきたい」


「抱きつけばいいじゃん」


弁当を置いたら、


正面から抱きつかれた。


「大好き。私を見つけてくれてありがとう。」

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