ハグしてください〈ハイキュー短編集〉

花巻貴大#天祢さんリク ページ21

「やっぱAと花巻って仲良すぎ。」


「えぇっ！？」


やばい、変な声出た。


案の定バカにしたような目でこっちを見てくる花巻


「ほら目合わせて、好きなの？」


「んなわけないじゃん！友達！」


好きな人なんて言えない。


周りから好かれててかっこよくてバレーも上手くて


女の子からモテるような花巻に。


「毎朝、おはようのハグしてるくらいなのに」


「してないってば！」


「できる？」


「できない！！」


「花巻ー」


友達がダルそうに呼ぶとあっちもダルそうに来た。


呼んだ意図が分からなくて混乱する。


「Aとハグできる？」


「あーできんじゃね？」


友達としか見られてない。胸が痛い。


「じゃあ、今しちゃう？」


「…やだっ」


「あら、やだってよ」


「だって花巻私のこと友達としか見てないのに、私は花巻のこと好きなのに…！」


一方通行の想いを叩きつけた。


届かない想いを言うのも恥ずかしいし


声か湿っていたのも恥ずかしくて。


クラスを出ていこうとした私に花巻は


「じゃー尚更ハグしてよ」


そう言った。


意味がわからなくて首を傾げたら


「好きなんですよAのこと。」


そう言いながら抱きしめられた。


頭が追いつかない、


クラスの人もいるのに、


「…はな、まき？」


「ちょっともう泣かないで。俺泣かせるとか慣れてないからさ。あ、ほら俺のシュークリームいる？今取ってくるよ？」


「…ふふっ、いらないよ」


「笑うなよー」


そのあと、友達に


「あんたらが付き合ってないとか理解できないからちょっとけしかけたらほんとにくっついたね。」


そう言われて恥ずかしかった。


「花巻ー｣


「たかちゃんって呼んでくれないと行きません」


「貴大」


「待って意外と恥ずいからやっぱり花巻のままでいい」


「貴大、大好き！」

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