麗日お茶子とちび ページ8
「爆豪はAのこと大好きだよねー」
「かっちゃんがあそこまで分かりやすいのは初めてだよ」
「うん。」
「お互い好きって分かるのに、あんなに怖がってたなんてAは辛いことあったんだろうなー」
「そうやね。」
爆豪くんに言ったことが
私には言えん。
それが最近ちょっと悲しい。
好きにさせるって爆豪くんは意気込んでて
毎日のようにAちゃんとこ行ってるし。
A組に泊まってから、Aちゃんは明るくなった
どこか周りに怯えているような印象も消えたし
自分から進んで人と関わろうとしてるし。
爆豪くんのおかげなんやろうな…
「麗日さんが持田さんを見てたおかげだよね。」
「デクくん？」
「だって麗日さんが1番A組で持田さんと仲良いからあ、切島くんかな？｣
「そこは麗日って言おうよ緑谷」
「勝手なこと言ってんじゃねーよ。俺だって仲良いからな！｣
「私の方が仲良いよ！」
今日のお昼休みも時間があったから
一緒に食べることになった。
「お茶子ちゃーん」
「待たした？」
「ううん平気。今日はねーうどん食べたいんだ」
「ちょっと寒くなってきたもんね。暖かいのがいいよね」
混んでいる中からやっとこさ席を見つけだして
向かいに座って食べ始めた。
「お茶子ちゃん。聞きたいことあって」
「なになに？」
「インターンの時、死穢八斎會の本拠地に突撃した時お茶子ちゃんも参加してたの？」
「しとったよ」
「やっぱり凄いなぁ…。あの敵連合っていた？｣
「そこはわかんないんだよね。今日どしたん？」
「ううん、なんでもない。」
久しぶりに見た怯えたような何かを隠してるような
笑顔が気にかかった。
ごちそうさまをして、2人で廊下を歩いてる時、
急にAちゃんが話し出した。
「お茶子ちゃんはインターンで辛いことあった？｣
「あった。」
腕の中にサーナイトアイはいたのに、
何も出来んかったこと。1番悔しい。
「私はいつもお茶子ちゃんに頼ってばっかだからお話とかよく聞いて貰ってるけど、よく考えるとお茶子ちゃんからはあんまりないなって…」
ゆっくり言葉を選んでいるように感じた。
「私だと頼りないかもしれないけど、お話聞くくらいできるからね？もしくは、乗り越える方法教えて」
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作者名：なつなつき | 作成日時：2019年10月28日 15時
