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「…誰ですか」
「んー？俺ら？」
「縛って何がしたいんですか」
「爆豪勝己くんに嫌がらせ」
いやらしいその笑みに、
襲われたことを思い出した。
泣いちゃダメ。ダメだよA。
「勝己くんは私なんか眼中にないですよ」
「知ってるよ。君彼女でしょ？」
なんで知ってるの…
見た感じ雄英の人じゃないような。
私に話しかけて来る人は細くて弱そう。
もう1人は顔がマスクで見えないけど体格は普通。
扉のそばにいる2人はガタイが良くて強そう。
でも、頭が切れるのは私に話してる人かな
ほかは普通？
でも個性も含めて考えないと、
雄英に、A組に、勝己くんに少しだけでも
迷惑をかけない方法。
「答えないってことは図星？」
「なんなんですか」
「強がっちゃって怖いくせに」
勝己くんのジャージ、落としてきてよかったかも
暑くなったから脱いで腕に持ってただけ。
本気で私を誘拐する気ならジャージなんて痕跡
絶対残さないはず。バカそうじゃないもん。
ってことは捕まってもいいってこと？
何してくるかわかんないな。
「君のことどうしようかなー」
挑発するようなその顔に、
ひたすらむかっときた。
私をさらったくらいで、
勝己くんはなんとも思わない。
ダメージなんて与えられない。
「私になら何してもいいけど、雄英には手を出さないでください」
「へぇ〜」
やっちゃった…
私に出来ることと言ったら相手をそっとしておく
挑発しないなのに。
「お前らー。楽しめば？」
「いいんすか」
「おう」
顔が見えない人がこっちに来て、
乱暴に床に倒された。
コンクリートが冷たくて痛い。
またあの時みたいになるのか。
「体育着とか、縛ってるから脱がせねぇしな…破くか」
「えっ」
あっという間に破かれたTシャツ。
恥ずかしいよりも何が起こったのかわからなくて
ただぽかんとしてた。
「いーじゃんこれ、写真撮ろうぜ」
カメラのシャッター音を聞いて理解が追いついた。
襲われるのか。
「もしかして勝己くんとはまだなのかなぁ〜？」
「4人とも楽しませろよ」
マスクの中からした声に記憶を探った。
「もしかしてお前」
その声で思い出してしまった。
私の上に乗ってるのは、
「俺を刑務所にぶち込む原因になったくそがきじゃねぇか！」
マスクを取った顔に吐き気がした。
お父さんを私から奪った人
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作者名：なつなつき | 作成日時：2019年10月28日 15時
