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「バクゴー今日落ち着かねぇな！」
「落ち着いてるわ！！」
「Aちゃんとデートとか行ったりしたん？」
「丸顔うるせぇんだよ！！」
「行ってないんやね。」
持田から好きと言われたあの日、
寮に戻ったら丸顔と切島に祝われて
なんでコイツら知ってんだと恥ずかしさで
爆破した。切島を。
持田は、昨日から親に会いに行った。
『勝己くんに勇気を貰ったの。』
そう言われたら送り出すしか出来ねぇ。
アイツからの連絡待ちをしてるって訳だ。
気になっちまうから共有スペースいるけど
コイツらうるせぇ。
やっぱ部屋に戻って自主トレでもすっか。
そう思って立ち上がった時、アホ顔に呼び止められた
「バクゴースマホ置いてっていいの？」
「あ？」
「あ、鳴ってる」
急いでスマホを拾って部屋に戻った。
頭ン中アイツのことばっかりでスマホ忘れたとか
死んでも言わねぇ。
「もしもし」
『もしもし勝己くん？今、大丈夫？』
「おう」
『ちゃんと話せたよ。』
「良かったな」
『お母さんもお父さんもずっと私のこと大切にしてくれてたのに気づいてなかった。勝己くんのおかげだよ本当にありがとう』
「別になんもしてねぇよ」
あんなにビビってたくせに、
一人で行く。そう宣言してちゃんと話してきた。
出来んじゃねぇかよ。
にこにこしながら電話かけてんだろうな。
そう想像した途端、会いたいと強烈に思った。
今すぐ持田のとこ行って抱きしめてぇ。
俺が癒されたい。
『それでね、2人ともすごい泣いてるんだけど…って聞いてる？勝己くん？大丈夫？』
「…会いたい」
『えっ！？』
「あ、いや。なんでもねぇ」
『私も会いたいな。』
「持田、今日どっかで会えるか？」
『えー』
少し拗ねたようなその声に、自分が何したのか
心当たりがない。
「どうした」
『昨日は名前、呼んでくれたのになって思っただけだよ。時間は14時以降なら平気、場所も任せるね』
「名前くらい呼び殺したるわ」
『ねぇ、だから物騒なんだってば』
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作者名：なつなつき | 作成日時：2019年10月28日 15時
