爆豪くんとちび 2 (ページ13)

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「どうしてもお父さんのことを思い出しちゃうの」

「あん時のことか」

「そう。」

困らせているのは分かるの。

そんな悲しそうな顔もさせたくない。

勝己くんには笑ってて欲しい。

「俺じゃダメなんか」

「勝己くんじゃないとダメだから言えなかったんだよ私のわがままなの」

腕を広げてきた勝己くんに飛び込んだ。

離れたくない。失いたくない。

「お父さんが私のヒーローだったのに、いなくなったってことは、勝己くんもいつかは」

「勝手に殺すなや」

「だってヒーローってそういう、」

「死なねぇよ」

私から体を離した勝己くんは、

私の頭に手を乗せて、まっすぐ私を見つめた。

嘘偽りない、勝己くんの言葉。

「それ、でも…！」

「だから死なねぇって言ってんだろ！！」

｢嫌われたらとか、色んなこと考えるんだもん。人のこと好きになったのなんて初めてだからわかんないよ」

「嫌いになるか。全部好きだからよ」

どうしよう、涙の止め方まで分からなくなった。

すごく嬉しくてくすぐったい。

勝己くんの言葉が安心をくれる。

「…っ信じるよ？｣

「安心させ殺してやる」

「物騒」

今度は雑にぐいっと引き寄せられて

頭をぐしゃぐしゃやられた。

髪の毛抜ける！！

「A」

「は、はい！」

「大事にする｣

「もう十分すぎるくらいだよ」