＊ ページ19
「やっぱり3年と言ったらアレしかない」
「確かに！」
「あの時の爆豪が1番やばかった」
「みんな焦ってたけどバクゴーが1番だったよな」
「うるせぇんだよ、黙れ！」
まぁまぁとデクが落ち着かせてくる。
これが落ち着けるか。
「体育祭またやりたいなぁ」
「あの件はなしで」
「どうせならAも参加させたいよね！」
「いかに守れるか」
「出すかクソ」
「彼氏心配性〜」
「ぶっ飛ばすぞ黒目！」
「まだ名前覚えてないの！？」
ギャンギャンうるせぇから
端っこに避難した。
「バクゴー飲んでるか？」
「おう」
どかっと俺の隣に腰を降ろして、
ビールを飲む切島は、
さっきバカ騒ぎしてたやつとは思えない。
「俺らもでっかくなったよなー。今持田身長差いくつあんの？」
「アイツが158くらいだから」
「はっ！？伸びすぎじゃね？」
『成長期来たー！！』
って喜んでたのを思い出す。
「俺が182だから20は差あるわ」
「バクゴーでけぇよな」
「まぁな」
3年の体育祭、
その日の朝、Aに会って少しだけ話した。
洗濯が間に合わなくてとジャージを着てなかった
Aに俺のを渡した
『えっ、あ、ありがとう…』
『なんでそんな顔赤いんだよ』
『だってタンクトップだから筋肉見えてるし勝己くんかっこいい…』
『変態か』
『ちっ、違いますー！！』
可愛くて仕方がないその体を抱き寄せて、
今年は優勝すると誓った。
1年は満足行く優勝じゃなかったし、
去年は半分野郎に決勝で負けた。
勝たねぇといけない。
『終わったら会いてえ』
『うん。応援して待ってる』
『終わったらここな』
『よし、頑張れ！』
俺の背中をバシンと叩いたAは
いなくなった。
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作者名：なつなつき | 作成日時：2019年10月28日 15時
