幼なじみの君へ (ページ38)

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烏野勝利で試合が終わって、

忘れないうちにメモを取る。

そしたら、コーチからスコアを貰って途中から。

徹サーブ早くなったなあ。

はじめまたスパイクの威力あがってる。

はあ。みんなすごい。

そう思っていたら終わった。

「おつかれー！」

「A、A！！俺の事見てた？」

「あー、監督に頼まれて途中まで烏野戦見てた」

「ねぇ、岩ちゃん聞いた？この子ほんと烏野ばっかり！」

「頼まれたって言ってんだろ！」

うわあ、げんこつ痛そう。

そうだ、徹に言わないとなんだ。

「徹、ちょっといい？」

「なに？」

片付けて、体育館を出てすぐ

端っこで話した。

「…なるほど。『来い』と『くれ』ね」

「私の気の所為かもしれないからあんまり気にしないで。あと、あんまりビデオとか見ちゃダメだよ。今日はすぐ寝るんだよ。」

「はいはい、分かってますよ。ありがとね。」

頭をぐしゃぐしゃ撫でられて、

恥ずかしいけど、なんか久しぶりで嬉しかった。

「あ、そうだ！これもだ。」

試合のメモを渡すと、目がキラキラしてた。

本当にバレー大好きだよね。

「ありがとう！」

「うん、明日も頑張って。」

「頑張って、じゃなくて頑張ろうねでしょ。Aもチームなんだから。」

「…ありがとう。」

不覚にもチームという言葉に

泣きそうになったのは内緒。