幼なじみの君へ

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「そろそろ1回戦始まるね」


「烏野は見ておきたいよな」


座るところを探して、歩いていた監督が


こっちを振り返って不思議そうな顔をした。


「…？及川どうした？」


「えーっと…」


「なんだ」


矢巾、先輩に気を使わず言っていいんだよ。


そう言いながら助けない私も私だけど


「外で…他校の女子に捕まってます…」


「「…」」


「どっちがいく」


「はじめがどーぞ。」


ため息と一緒に出ていくはじめを見送って


徹が五体満足で帰ってくる事を祈った。


なんで毎回絡まれに行くかね。


無事五体満足ではあるけど、


頭を擦りながら戻ってきた徹と


すっごい顔が怖いはじめ。


今日も多かったんだろうなあ。


お疲れ様。って心の中で呟いておいた


「あっ！！らっきょヘッド！！！」


「んふっ」


「ちょ、Aさん笑わないで」


「国ちゃんだって笑ってるじゃん、ふふっ」


ネーミングセンスばっちりだなあ。


あ、飛雄いる。久々だ。


「やっほー！トビオちゃん、チビちゃん。元気に変人コンビやってるー？」


「大王様…っ」


「バカ徹！困ってるじゃん！」


「A！！叩かなくてもいいじゃん！さっき岩ちゃんに「ごめんね飛雄！頑張って！日向くんも！」


「ガン無視じゃん！」


不貞腐れた徹をはじめに預けて、


ペコってやる飛雄に手を振った。


日向くんは私の事わかんないかもしれないけど


応援してるよー。

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