幼なじみの君へ (ページ17)

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「今日から合宿ー！｣

「お前朝からうるせぇな」

「はい、そういうはじめがうるさいです」

「今年もよろしくね！」

「うん！」

はじめにはチョップ、徹には笑顔をプレゼント。

とか言っていつも通りのテンション。

ほかの部員より私たちは早くついた。

「合宿所に荷物運んどこーよ」

「一年来たらどうすんだ？｣

「じゃあ俺ここで待ってるから岩ちゃん俺のもよろしく」

「分かった」

徹の荷物と自分の荷物、

そして私の荷物も持とうとしてくれる辺り

すごく優しいんだけどさ、

「はじめってばかなの？」

「酷くねぇか」

「私いるのに、自分の分くらい運ぶって」

「じゃあこっち持ってくれ」

そう言って渡されたのは、はじめのバッグ

男子と女子の差なのか、私のより軽い

「だから、選手なんだから全部こっちに寄こしてよ」

「選手マネージャーって前にAは女子だろ」

その言葉に普通に照れる。

幼なじみに女子扱いされるのが何気に恥ずかしくて

嬉しくて。

「ほら行くぞ」

「優しすぎかよーもう！」

好きって気持ちを誤魔化すかのように

はじめの肩を軽く叩いて

2人で合宿所に向かった。

女子だろって言ってくれてても

妹みたいに見てるんだから

そんな子から想われたって困らせるだけでしょう？

もし伝えて、気まずくなったりしたくない

3人で楽しく、今のままで。