Summer Rainbow. (ページ25)

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【25】虹橋の上でページ25

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結局、七海は松本さんのお誘いにOKして、私も櫻井くんにOKメッセを送った。

そうしてる間にも、時間は刻々と過ぎて行って・・・

1日過ぎるごとに、やっぱり無理な口約束だったんだ……って思い知らされる。

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「・・・はぁ……」

虹橋の上で、下に流れる川を見下ろしながら深く息を吐いた。

そしてチラッと、家とは真逆の方に視線を流す。

家だって虹橋の近くって言ってたのに、全然会わなくって。

・・・あの約束自体、本当は会話上の流れで、私だけが期待してるのかも。

そんな事考え出したら、自分がバカバカしく思えた。

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風が少しずつ肌寒く感じて、家に帰ろうと一歩踏み出したとき。

「・・・あ」

向かいから見覚えのある姿が、歩いて来た。

夜だからあまり見えないけど、きっとそう。

和也「あ・・・」

「・・・」

ほら、やっぱり二宮さんだ。

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和也「相葉さんにでも、連絡先聞こうと思ってたんだ」

「え？」

和也「ほら、土曜日のこと」

「・・・」

まさか、口約束が実現するなんて思ってなかった・・・

それ以前に、もう会えないと思ってた。

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和也「ん？土曜日、都合悪くなった？」

「あ、いえ・・・行きたいです」

本当はすごく嬉しいのに、本人を目の前にしたら緊張の方が勝ってしまって、うまく話せない。

和也「じゃあ、連絡する・・・あ、連絡先交換しよっか？」

「・・・はい」

緊張してなのか、いつも使いこなしてるスマホが今だけ全然反応してくれなくて。

和也「ンフフ(笑)不器用なの？」

「そんなことはないんですけど・・・」

その時、ふわっと。

「・・・え？」

和也「手ぇ冷た。長い時間、外にいたの？」

ふわっと、スマホごと私の手が二宮さんの手に包まれた。

二宮さんは無意識的なのかも知れないけど、私には心臓が痛すぎるくらいの行為なワケで・・・

和也「貸してみ？」

ドキドキし過ぎて力が入らなかった手から、二宮さんへスマホが渡る。

和也「ん。登録完了」

慣れた手つきでスマホを操る二宮さんに、思わず見惚れてた。

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