Summer Rainbow. (ページ11)

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【11】夢叶えるチャンス到来！ページ11

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高野先生は、音大時代に良くしてもらった先生の一人。

先生の勧めで、在学中に何度か演奏会に出たこともある。

いつも優しく、的確なアドバイスをくれて、尊敬してる演奏者の一人でもある。

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「先生、お久しぶりです」

大学の音楽ホールで、生徒たちへのレッスンを終えた先生に話し掛けた。

高野「おぉ！久しぶりだね、2人とも」

七海「お久しぶりです。先生に会いたくなって遊びに来ちゃいました」

高野「大歓迎だよ。今日は楽器持って来てる？」

「いえ、今日は持って来てないんです」

高野「そしたら、私の部屋で少し話そうか」

「はい」

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高野「最近はどうだい？」

先生が私たちの分のコーヒーを、コトンとテーブルの上に置いた。

七海「ここ何ヶ月間はオーディションすら受けてなくて・・・」

高野「お、それはちょうど良かった。私の知り合いが今、団員を募集してるんだ」

「本当ですか？！」

高野「もし良かったら挑戦してみないかい？」

思ってもみなかった言葉に、七海と顔を見合わせる。

・・・このチャンス、無駄にしたくない。

「ぜひ、やらせて下さい！」

迷うことなく、即答した。

「「お願いします……！」」

七海と2人、立ち上がって頭を下げた。

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高野「そうか、良かった。君たちなら、私も安心して送り出せるよ」

「「ありがとうございます」」

高野「うん、応援してるよ」

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七海「やっぱり今日来て良かったね」

「高野先生に感謝しなきゃ」

音大を出て、先生からもらった募集プリントを眺める。

七海「このチャンス絶対掴もうね！」

「うん！絶対掴む！頑張ろう、七海！」

2人で、ヨシッ！って気合いを入れた時、七海のスマホが音を立てた。

七海「・・・A、大変」

そう言って、スマホを見たまま七海はフリーズした。

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「どうかしたの？」

いつもと違う七海に、心配になる。

七海「メッセ来た！櫻井さんから！」

「え？」

この時、七海が口にした“櫻井”という名前に反応するまで、数秒かかった。

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