俺がずっとそばにおる (ページ31)

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中学生⑥ ページ31

ｶﾞﾗｯ

A｢おはようございます。……｣

もちろん誰からも返事は来ない。

それはいつもの事。でも、

いつもとは違う光景が、

(あ、流星。もう教室おる。)

いつもなら遅刻ギリギリやのに。

まぁ、ええや。今のうちには関係あらへん。

そう自分に言い聞かせ、席に着く。

すると、廊下の数人の女子が黄色い声援をあげた。

『あっ！重岡くんや♡』

『ほんまやっ！』

『今日もイケメンやなぁ！』

あっ！そうや！シゲおるやんっ！

もしかしたらシゲは今まで通り接してくれるかもしらへん！

怖いけど……頑張ろう。

よしっ。

＊

＊

私はドアから入ってきたシゲの前に立つ。

A｢しっ、シゲ！おはy｢邪魔や。｣…………え、？｣

重岡｢聞こえへんのか？邪魔やゆーとんねん。さっさと、どけや。｣

教室の一部から

『ざまぁ(笑)』

『調子乗っ取るからやわ！(笑)』

って声が溢れとる。

でも、私には聞こえへん。

耳に入ってこーへん。

＊

＊

シゲまで……

な、んで……？

私の頭はその言葉しか浮かんどらへんかった。

でも、あることを思い出す。

……………………そうやった。

流星に

“俺らに”関わらんといてって言われたんや。

馬鹿や。私。何期待しとるんやろ。

もう、2人とは笑いあえへんのに……

お父さん。

もうダメかもしれへんわ。

私はたまらず教室を飛び出した。