６８話 ページ28
いつの間に会計済ませたんだあの男…いつまで経っても私にお金払わせてくれないなあの爆豪勝己とかいう男…
｢勝己、何か企んでんの？｣
｢…なんの話だ。｣
｢そうやって私に奢っていつか恩返しをさせたりとか…｣
｢どんだけ疑えば気が済むんだお前は？あ"？｣
｢ごめんなさい…｣
隣に座っている勝己がドスの効いた声で怒ってきた。確かに今の発言は100%私が悪い…ね、うん。でも流石にそこまで親切にされると不安になるというか…落ち着かないというか…こそばゆいというか……なんというか…
｢そんなに嫌なら弁当でも作ってこい。｣
｢それはアリだね、でも私作れる料理のバリエーション少ないんだよ…｣
｢花嫁修行に丁度いいだろ。｣
｢なっ…｣
サラリと、ごく当たり前であるかのように勝己はそう言った。私はその一言に驚く程反応してしまい、思わず勝己をじっと凝視した。
その言葉の意味わかって言ってるのかなこの人…現在私はあなたと交際してるってことを踏まえてそう言ったんですかね…それともなんとなく言っただけですか……？
あー…ダメだ、ストップ、ストップですって。
不意打ちでも嬉しいや。
｢不味いメシ食わせてきやがったら潰す。｣
｢……いや、あの。｣
｢…なんだその顔。｣
｢うん…そりゃ変な顔にもなるよ…だって、嬉しいし…｣
｢ハッ、前にも言ったろ。｣
｢へ？｣
隣に座っている勝己がこちらを向き、私は突然胸倉を掴まれ引き寄せられた。いきなり顔と顔との距離が近づき、緊張感からかぐっと息が詰まる。
真剣な顔しないでほしい、しかもここ食堂なんですけど、周りの席に座ってる他学科他クラスの人達が喧嘩なんじゃないかって勘違いして心配そうな目で見てきてるんですけど…人目を少しは気にしてくれ…
｢俺から逃げられると思ってんのか。｣
耳元でボソリと囁かれ、思わず体がビクリと跳ねた。
そうだ、爆豪勝己はこういう男だった…将来のこともそれがさも当然であるかのように考えるような人だった…嬉しい…けど、取り敢えず今は恥ずかしいです。
｢…逃げようなんて、思ってないよ。｣
私はパチンと手を合わせごちそうさまでした、と言いそそくさとその場から離れた。というより逃げた。勝己はご機嫌なのか、声を荒らげて何かを言ってきたりはしなかった。助かった…あの人いつも唐突だから心臓に悪い…
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名取(プロフ) - コナさん» コナさんさえよければ覗きに行ってみてください、私なりの解釈になってしまうとは思うんですが、楽しんでもらえるように上鳴くんのお話更新頑張りますね……！！ (2018年12月1日 0時) (
レス) id: 100ff026ee (このIDを非表示/違反報告)
名取(プロフ) - コナさん» コナさんありがとうございます、そしてとても長い2ヶ月間お待たせして本当にすみません、リクエストくださった上鳴電気くんの小説スタートしました。1日5話更新は難しいのですが今後はコツコツ更新させてもらいます。 (2018年12月1日 0時) (レス) id: 100ff026ee (このIDを非表示/違反報告)
コナ(プロフ) - 名取さん完結おめでとうございます！とても素敵なラストでした。爆豪くんの解釈が一致していたので違和感なく読むことが出来ました。素敵な小説をありがとうございました。 (2018年10月4日 17時) (レス) id: e552838be7 (このIDを非表示/違反報告)
名取(プロフ) - コナさん» コメントありがとうございます、恐縮です…私には勿体無いんじゃないかと思えるような言葉をくれて…ありがとうございます、とても嬉しいです。新作の準備と今作の更新、これからも頑張らせていただきますね…！ (2018年7月7日 10時) (レス) id: 100ff026ee (このIDを非表示/違反報告)
名取(プロフ) - 小豆さん» コメントありがとうございます、爆豪くんの作品は書いてて不安な点も幾つかあったので、そう言っていただけて安心しました。応援してくれてありがとうございます、励みになります。これからも更新頑張らせていただきますね…！ (2018年7月7日 10時) (レス) id: 100ff026ee (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：名取 | 作成日時：2018年6月25日 12時
