６５話 ページ25
自分自身の唇に残る感覚を振り払いながら体を起こし、身支度を始めた。
先が思いやられる…という言葉は恐らくこういう時に使うんだろう。朝っぱらからキスなんてするか普通...？嬉しいとか嬉しくないとかではなく心臓に悪いんですけど...？おかげさまで目はばっちり覚めましたけどね。
「勝己。」
「なんだ。」
「キス禁止にしよう。一か月。」
「どの口が言ってんだそんなことできる権利あると思ってんのか。」
「いう権利くらいはあるんじゃないかなって...」
「ねぇわ。」
「ないんだ...」
容赦なくそう言い放つ勝己はいつも通りで、そんな勝己を眺めながら私はトホホ...と項垂れる。現実ってやつはとことん厳しいようです。
ーーーーーーーーー…
そんな会話の後二人そろって家を出て学校に到着し、私は自分の席に着く。教科書を机の中にしまっていると、隣の席の飯田くんが｢おはよう來栖くん！！｣と元気よく挨拶をしてくれた。ありがとう飯田くん、その挨拶のおかげで項垂れていた気持ちが少し晴れて、まぁなんとかなるかなって思えるようになったよ。人間って単純だね。
…ん？寧ろ私が単純なだけなのか…？いやそんな筈は……
｢ブッ………っくく………｣
｢…何笑ってるのかなぁ切島くん。｣
私が一人で悶々としていると、前の席の切島くんが突然吹き出して笑い始めた。
恐らく私の可笑しな顔を見て、それが面白くて笑ったんだろう。現に切島くんは私と目を合わせようとしない。
｢いや……だってさっきからコロコロ表情が変わってくからさ………ふ、ははっ｣
｢確かに私が変な顔をしてたかもしれない、でも吹き出すほど笑うことは無いんじゃないかな？｣
｢いや〜スマンって！俺も悪気があったわけじゃねぇからさ。｣
｢悪気があったら私泣くよ。｣
そんな、いつも通りの会話をしていた。
最近は主に爆豪勝己という人物のせいで毎日慌ただしくて落ち着かなくてわけがわからないことだらけだったけど、自分の気持ちの整理が出来ると、案外すんなり受け入れられるもんだしいつも通り過ごせるもんなんだって思った。自分でも…びっくりというか…実感が薄いっていうのもあるのかもしれないけど……
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名取(プロフ) - コナさん» コナさんさえよければ覗きに行ってみてください、私なりの解釈になってしまうとは思うんですが、楽しんでもらえるように上鳴くんのお話更新頑張りますね……！！ (2018年12月1日 0時) (
レス) id: 100ff026ee (このIDを非表示/違反報告)
名取(プロフ) - コナさん» コナさんありがとうございます、そしてとても長い2ヶ月間お待たせして本当にすみません、リクエストくださった上鳴電気くんの小説スタートしました。1日5話更新は難しいのですが今後はコツコツ更新させてもらいます。 (2018年12月1日 0時) (レス) id: 100ff026ee (このIDを非表示/違反報告)
コナ(プロフ) - 名取さん完結おめでとうございます！とても素敵なラストでした。爆豪くんの解釈が一致していたので違和感なく読むことが出来ました。素敵な小説をありがとうございました。 (2018年10月4日 17時) (レス) id: e552838be7 (このIDを非表示/違反報告)
名取(プロフ) - コナさん» コメントありがとうございます、恐縮です…私には勿体無いんじゃないかと思えるような言葉をくれて…ありがとうございます、とても嬉しいです。新作の準備と今作の更新、これからも頑張らせていただきますね…！ (2018年7月7日 10時) (レス) id: 100ff026ee (このIDを非表示/違反報告)
名取(プロフ) - 小豆さん» コメントありがとうございます、爆豪くんの作品は書いてて不安な点も幾つかあったので、そう言っていただけて安心しました。応援してくれてありがとうございます、励みになります。これからも更新頑張らせていただきますね…！ (2018年7月7日 10時) (レス) id: 100ff026ee (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：名取 | 作成日時：2018年6月25日 12時
