６３話 ページ23
｢…勝己。｣
｢んだようるせーな。｣
｢うるさくもなるよそりゃ、なんで私のベッドで寝ようとしてんの。｣
｢文句あんのか。｣
｢ありまくりですけど！？疑問しかないですけど！！？｣
｢チッ｣
私に背を向けていたはずの勝己は一度舌打ちをすると、ぐるりと私の方へ向き、私の口を手で塞いできた。手を引き剥がそうともがいてみても、当然の如く私の力が勝己に敵う筈もなく、私は抵抗するのを諦め手をボスりと落とす。
何言ってもこの男は自分の意見を変える気は無いんだろう、どう足掻いたって私はこの男と同じベッドで寝るしかないんだろう。一言言わせてください、とても狭いです。
冗談でしょ、と言いたいところだったけど悲しいことにこれが現実ってやつで、目の前にいて私を嘲笑うかのような顔を浮かべている爆豪勝己も夢ではなく本物で。
そろそろ手を離して欲しいな…と思っていると、勝己が私のことを鼻で笑いながら言ってきた。
｢黙って寝てろ。｣
｢…はいはい、そうしますよ…｣
口癖をポロリと零しながら、私は勝己に背を向け布団を被る。
後に勝己がいる、隣で寝てる、なんていう変な緊張感を感じてしまう私は当然、眠れるはずもなく、意識を保ったまま無理矢理目を閉じた。
寝ようとして、どれくらい時間が経ったんだろう。
静かだなぁ…明日も学校だからしっかり休んどかないと…勝己はタフネスだからあんまり疲れてなかったりするのかな…流石にそんなことはないよね、勝己だって人間だし。
静かだし、もう寝たのかな…そう思った時だった。寝返りをうって振り返ろうとした瞬間、腹部に何かが触れた。
｢う、わ。｣
腹部に回ってきた何かは私の体を引き寄せ、隣にいる勝己との距離を一気に縮めてしまった。
見なくたってわかる、私の腹部に回ってきたそれは間違いなく勝己の腕だ。すぐ近くの背後から規則正しい寝息が聞こえてきているから、恐らく勝己は起きていない。寝ぼけてこんなことしてきたんだろうか。
寝ぼけてそんなことをする人だったの？いや知らないけど…幼少期しか一緒に寝たりしてないし…流石に中学高校でお泊まりなんてしてなかったし……………
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名取(プロフ) - コナさん» コナさんさえよければ覗きに行ってみてください、私なりの解釈になってしまうとは思うんですが、楽しんでもらえるように上鳴くんのお話更新頑張りますね……！！ (2018年12月1日 0時) (
レス) id: 100ff026ee (このIDを非表示/違反報告)
名取(プロフ) - コナさん» コナさんありがとうございます、そしてとても長い2ヶ月間お待たせして本当にすみません、リクエストくださった上鳴電気くんの小説スタートしました。1日5話更新は難しいのですが今後はコツコツ更新させてもらいます。 (2018年12月1日 0時) (レス) id: 100ff026ee (このIDを非表示/違反報告)
コナ(プロフ) - 名取さん完結おめでとうございます！とても素敵なラストでした。爆豪くんの解釈が一致していたので違和感なく読むことが出来ました。素敵な小説をありがとうございました。 (2018年10月4日 17時) (レス) id: e552838be7 (このIDを非表示/違反報告)
名取(プロフ) - コナさん» コメントありがとうございます、恐縮です…私には勿体無いんじゃないかと思えるような言葉をくれて…ありがとうございます、とても嬉しいです。新作の準備と今作の更新、これからも頑張らせていただきますね…！ (2018年7月7日 10時) (レス) id: 100ff026ee (このIDを非表示/違反報告)
名取(プロフ) - 小豆さん» コメントありがとうございます、爆豪くんの作品は書いてて不安な点も幾つかあったので、そう言っていただけて安心しました。応援してくれてありがとうございます、励みになります。これからも更新頑張らせていただきますね…！ (2018年7月7日 10時) (レス) id: 100ff026ee (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：名取 | 作成日時：2018年6月25日 12時
