４４話 ページ4
｢ごちそうさま、ありがとう勝己。｣
｢……A、頭痛は。｣
｢だいぶ引いたよ。｣
｢熱は。｣
｢ちょっとだけ下がった、38℃だった。｣
｢じゃあ寝ろ。｣
｢うぎゃッ｣
まるでお医者さんみたいな質問の末、結果的に無理やり布団に押し込まれた。
私が勝己の作った夕食を取り終えたから、勝己はすぐリビングに戻っていくのかなーと思ってたのに、部屋から出て行くことなくベッドに背を向けた状態ですぐ近くに座ったまま。
勝己は特に何も言わない。ただ黙ったまま、私の手を握ってた。
後ろ姿をぼーっと眺めながら思ったのは、勝己もいつの間にか、こんなに大きな後ろ姿になったんだなってこと。ちゃんと男の人って感じがする。
私はきっと、勝己について知らないことが多過ぎる。
｢勝己、私勝己のこと知らないことだらけだよ。｣
｢…なんだいきなり、それがどうした。｣
｢なのになんで、付き合おうなんて言ってきたのかなって。｣
｢お前本気でそんなこと言ってんのか…？｣
｢エッ｣
私が思ったままの質問をぶつけると、くるりと振り返った勝己。
勝己の表情を見てしまった私は、私の中の防衛本能的なやつが働いたのか咄嗟に身を捩り勝己と距離を取った。まぁ距離を取ったと言っても私の背後はすぐ近くに壁があるから逃げれるわけもないんだけど…
｢お前、別に俺のこと好きじゃねぇだろ。｣
真っ直ぐ私を見つめながら、勝己はそう言った。
ビックリした。
心臓止まるかと思った。まさか勝己にバレてたなんて。焦りからかなんなのか、ドッと冷や汗が湧いてくるのを感じた。
確かに私は嘘つくのも人を騙すのも下ッッ手くそだから隠し通せるなんて思ってなかったけど、勝己が特に聞いてこなかったから、勝己は気づいてないんだと思ってた。
どうしよう…私の人生ここでお終いだ、フルボッコ確定だ……これはもう下手に言い訳するより正直に言った方が良さそう…
｢……う、ウン…好きかどうか、わかんなくて、あの時無意識に口が滑って返事しちゃったというか…｣
｢ふざけんなカス。｣
｢ごめんなさい。｣
｢知らないことだらけとかどうでもいんだよ、さっさと俺を好きになれ。｣
｢……は？……ッん！？｣
ボソッ…と驚くべき発言をされたかと思うと、今日の保健室の時と同じように、両手を繋がれた状態で唇を押し付けられた。
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名取(プロフ) - コナさん» コナさんさえよければ覗きに行ってみてください、私なりの解釈になってしまうとは思うんですが、楽しんでもらえるように上鳴くんのお話更新頑張りますね……！！ (2018年12月1日 0時) (
レス) id: 100ff026ee (このIDを非表示/違反報告)
名取(プロフ) - コナさん» コナさんありがとうございます、そしてとても長い2ヶ月間お待たせして本当にすみません、リクエストくださった上鳴電気くんの小説スタートしました。1日5話更新は難しいのですが今後はコツコツ更新させてもらいます。 (2018年12月1日 0時) (レス) id: 100ff026ee (このIDを非表示/違反報告)
コナ(プロフ) - 名取さん完結おめでとうございます！とても素敵なラストでした。爆豪くんの解釈が一致していたので違和感なく読むことが出来ました。素敵な小説をありがとうございました。 (2018年10月4日 17時) (レス) id: e552838be7 (このIDを非表示/違反報告)
名取(プロフ) - コナさん» コメントありがとうございます、恐縮です…私には勿体無いんじゃないかと思えるような言葉をくれて…ありがとうございます、とても嬉しいです。新作の準備と今作の更新、これからも頑張らせていただきますね…！ (2018年7月7日 10時) (レス) id: 100ff026ee (このIDを非表示/違反報告)
名取(プロフ) - 小豆さん» コメントありがとうございます、爆豪くんの作品は書いてて不安な点も幾つかあったので、そう言っていただけて安心しました。応援してくれてありがとうございます、励みになります。これからも更新頑張らせていただきますね…！ (2018年7月7日 10時) (レス) id: 100ff026ee (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：名取 | 作成日時：2018年6月25日 12時
