３１話 ページ32
｢伝染ったらどうすんの？｣
｢Aのそれは知恵熱だろ、どう足掻いたって伝染んねーよ。｣
｢そうだった…でもしんどいから寝かせて…んっ、｣
｢…だったら大人しくしてろ。｣
二度、三度、と唇を押し当てられたけど、私は何故か抵抗できなくて。
ただでさえ熱があるのに、さらにジワジワと熱くなるのを感じた。頭もグラグラするし…なんかもう思考力も鈍くなってきた。
もうこれアレだ、熱が悪化したら完全に勝己のせいだ。訴えてやる。
起きたままでいる気力もなくなり、そのままボスりとベッドに横たわる。勝己は何も言わずに、私を静かに見下ろしていた。
…なんか一周回って腹が立ってきた。私は勝己のことで頭を悩ませてるのに、なんでこの男、キスしてきたの？頭痛いし体が気だるいって言ってるのに、それも無視だし…
やっぱり私のこと嫌いなだけなんじゃないの…
｢ハッ、間抜け面。｣
｢…ぜーんぶ勝己のせいなんだけど。｣
｢そーかよ。｣
｢そーだよ！！｣
弱々しい力でボスり、と勝己の体を叩いて私がどれだけ怒っても、不機嫌な態度をとっても、勝己は超ご機嫌なのかいつもと違って全く怒鳴らなかったし、怒ってこなかった。
天変地異の前触れかよ。怖いよ私。
私が怒ってるのが面白いのか？？どんな悪趣味？？爆豪勝己って男に今私すごく腹を立ててるんですけどね？？？
｢お前ん家の親今仕事だろ、放課後また来るから寝とけよカス。｣
｢言われなくても寝る…大体勝己があんなことしてこなかったら私は静かに寝たままでいられて＿＿＿＿…｣
｢うっせーな。｣
続きの言葉は言えなかった。
また、キスされたから。
うるさい、とだけ言うと、勝己はスタスタと保健室から出て行った。なんなんだあの男。何しに来たんだあの男、私に迷惑をかける為だけに来たのかあの男？？
｢もーやだ…｣
全てから目を背けたい気分だった。
忘れたいから眠りたいのに、心臓がうるさいのと異常に顔が熱いせいで、全く眠気が来ない。私一応病人なんですけど。
ぶつけようのない感情を抱えながら、私は頭まで布団を被った。
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レルル - あ、すんません196って2乗でした死んできます (2018年7月31日 8時) (
レス) id: dcaaa97ec7 (このIDを非表示/違反報告)
レルル - 4の4乗は196ですよ〜。 (2018年7月31日 7時) (レス) id: dcaaa97ec7 (このIDを非表示/違反報告)
名取(プロフ) - ニッシー(=´∀｀)さん» コメントありがとうございます、楽しんでいただけて私も嬉しい限りです、今後も楽しんでもらえるように更新頑張らせていただきます…！ (2018年6月25日 17時) (レス) id: 100ff026ee (このIDを非表示/違反報告)
ニッシー(=´∀｀) - 楽しい！ (2018年6月22日 21時) (レス) id: e4fd1957c8 (このIDを非表示/違反報告)
名取(プロフ) - コナさん» 迷惑だなんて、そんなわけないです。私の書く作品を好きだと言ってくれて、その上リクエストをくれるなんて、全てのお言葉が嬉しかったです。応援もありがとうございます、コナさんの、そのお言葉一つ一つが励みになってます、今後も頑張らせていただきます…！ (2018年6月17日 0時) (レス) id: 100ff026ee (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：名取 | 作成日時：2018年6月12日 10時
