２７話 ページ28
目を合わせていないのはどっち？
「私のほうだ……」
そんな独り言をつぶやいたとき、視界がぐらりと揺れた。
気づけば私の視界に移っているのは黒板や先生ではなくて、教室の白くて広い天井や、眩しい蛍光灯たち。
頭が痛くて、体が思うように動かない。心なしか視界もぐにゃりとぼやけ始めた。
私の前の席の切島くんや、隣の席の飯田くんが視界に映り込んできた。なんで、みんなどこか焦ってるような顔してるんだろう...？大丈夫か？って聞かれてるのはわかるのに、口を動かしても声が出ない。
大丈夫かって、何に対して心配してるんだろう、私の頭の弱さかなぁ…
ぼんやりそんなことを考えていると、瞼がゆっくり降りてきた。重すぎて、開けていられない。
「A！！」
意識がぶつりと切れる数秒前に聞こえたのは、勝己の声だった。
ーーーー…
｢爆豪と緑谷、そういや来栖と幼馴染だったな？だったら俺より爆豪か緑谷の方が良いだろう、保健室連れてってやってくれ。｣
｢…｣
｢他の奴らは各自自分の席に戻れ。｣
ふっと目が覚めると、まだ瞼は重りがついてるかのように重たくて、思ったように開かなかった。
相澤先生と、勝己の声が聞こえる。相澤先生の声はハッキリ聞こえるのに、勝己の声はぼんやりとしか聞こえない。何を話してるんだろう。
体を動かせずにいると、突如浮遊感のようなものを感じた。天井を見ていた筈なのに、今では目の前に勝己がいる。何でそんなに近くにいるのって、聞きたいのに、またも上手く声が出てこない。
｢…大人しく寝てろ。｣
低くて、でも優しい声色の勝己の声が耳に届いた。
トン、トン、と、勝己が歩くリズムに合わせて私の体も揺れる。
勝己の方へと頭を寄せると、勝己の心音が聞こえてきた。これだけ距離が近いと、勝己の香りまでわかってしまう。懐かしい香り、落ち着く、それに温かい。
私に触れている勝己の腕は、驚く程に優しかった。
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レルル - あ、すんません196って2乗でした死んできます (2018年7月31日 8時) (
レス) id: dcaaa97ec7 (このIDを非表示/違反報告)
レルル - 4の4乗は196ですよ〜。 (2018年7月31日 7時) (レス) id: dcaaa97ec7 (このIDを非表示/違反報告)
名取(プロフ) - ニッシー(=´∀｀)さん» コメントありがとうございます、楽しんでいただけて私も嬉しい限りです、今後も楽しんでもらえるように更新頑張らせていただきます…！ (2018年6月25日 17時) (レス) id: 100ff026ee (このIDを非表示/違反報告)
ニッシー(=´∀｀) - 楽しい！ (2018年6月22日 21時) (レス) id: e4fd1957c8 (このIDを非表示/違反報告)
名取(プロフ) - コナさん» 迷惑だなんて、そんなわけないです。私の書く作品を好きだと言ってくれて、その上リクエストをくれるなんて、全てのお言葉が嬉しかったです。応援もありがとうございます、コナさんの、そのお言葉一つ一つが励みになってます、今後も頑張らせていただきます…！ (2018年6月17日 0時) (レス) id: 100ff026ee (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：名取 | 作成日時：2018年6月12日 10時
