第42話 ページ43
ーーーー…
ガヤガヤと賑わっている教室内。男女問わず話し声が聞こえるのはいつもと変わらないことだが、今日は一際女子組の声量が大きかった。
女子達の間で、とある話題で盛り上がっていた。盛り上がってもちきりだったのは、こんな話題だ。
｢本当にいい香りだねこれ〜！｣
｢でしょー！超人気なんだよこのメンズ香水！いい香りだから女の子もつけてる人チラホラいるみたい！｣
｢透ちゃん、既にそれを持ってるあたり流石ね。｣
｢強過ぎない香りだから酔う人も少ないんだろうね〜。｣
メンズ香水。
話題の中心はどうやらこれらしい。意識して耳を傾けたわけではない、ただ、女子達が俺の机の近くに集まっていたが故に、自然と耳に入ってきた。
香水の話を誰かが持ちかけ、そしてその香水を既に葉隠が持っていたため話が膨らみ、今に至る。
｢な、なんか凄い賑やかだね今日…｣
｢香水やらはあまりよくわからないな。｣
｢僕も…轟くんは知ってたりする？｣
｢いや、よく知らねぇ…でも今日で匂いは覚えそうだ。｣
｢確かに。｣
飯田、緑谷に香水について聞かれたが、俺はそういう物に詳しくないため首を振る。香水なんて、名前一つ覚えてないし、おまけに興味もない。匂いに頓着は無かったが、さっきから葉隠がその匂いを漂わせていた為、匂いだけはハッキリと覚えてしまった。
鼻についてなかなか取れそうにない。
嗅ぎなれない匂いに少しモヤモヤしながら、残りの授業を過ごした。
ーーーー…
放課後、緑谷、飯田、麗日に一緒に帰ろう、と誘われ、荷物をまとめている時だった。
A組の教室にA先生が入ってきた。全ての授業が終了している放課後にA先生が来るなんて思ってもみなかったから、少し驚いたが、先生はどうやら緑谷に用事があったらしい。姉弟だもんな、多分そういう身内の話だろう。
今日の二限目の時のように、先生と目が合ったりはしなかった。
｢出久、今日夕方からお母さん出かけてて家にいないから私が夕飯作る予定なんだけど、少し帰るの遅くなりそう。食べるの遅くなっても大丈夫？｣
｢うん、大丈夫だよ。待ってるね。｣
｢ごめんね、お詫びにカツ丼作るから。｣
｢えっ本当！？楽しみ！｣
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名取(プロフ) - 漱さん» コメントありがとうございます、作品のことを好きだと言ってもらえてとても嬉しいです。今後も楽しんで貰えるようにコツコツ更新頑張ります！ (2018年6月7日 13時) (
レス) id: 100ff026ee (このIDを非表示/違反報告)
漱(プロフ) - あーーーーすごく好きです！！！！更新頑張ってください！！ (2018年6月6日 23時) (レス) id: a1b019c15f (このIDを非表示/違反報告)
名取(プロフ) - ミクさん» コメントとっても励みになります、本当にありがとうございます。楽しんでもらえるように、これからも更新頑張りますね…！ (2018年6月4日 2時) (レス) id: 100ff026ee (このIDを非表示/違反報告)
ミク - 続きがとても気になります！更新頑張って下さい！ (2018年6月3日 7時) (レス) id: 38ae65cfeb (このIDを非表示/違反報告)
名取(プロフ) - 凜花さん» 嬉しいお言葉ありがとうございます、コメントとても励みになります、これからも更新コツコツ頑張ります…！ (2018年6月2日 1時) (レス) id: 100ff026ee (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：名取 | 作成日時：2018年6月1日 20時
