第23話 ページ24
ーーーー…
｢ど、どうしたのその目…｣
｢はは…少し泣いてしまいまして。｣
｢笑ってる場合じゃないよ…保冷剤持ってくる。｣
家に帰るとお母さんはいなかった。恐らく買い物に行ってるんだと思う。
家には出久しかいなくて、玄関で顔を合わせて早々心配された。泣いたせいで、目が少し腫れてたのかな…。
パタパタと出久が玄関の方に戻ってきて、ハンカチに包まれた保冷剤を渡される。
それを受け取りながら私も部屋に上がった。
｢お姉ちゃん、絶対大丈夫じゃないよね？｣
｢そう…なのかな…｣
｢なんで断ったりしたの？｣
｢前にも言った通り、これは感情論じゃないと思ったからだよ。｣
｢お姉ちゃん、それってもう逃げてるようにしか見えないよ。｣
出久、なんだか今日怒ってる…？
向き合う形で座っていたけれど、出久の表情はさっきとは違って凄く険しい表情だった。
逃げてる、かぁ。
私は逃げてないつもりだった。ちゃんと轟くんと面と向かって話したし、私の口から直接断った。でも、出久はそれを逃げだって言う。
じゃあ一体どうすれば、私は逃げてないことになるんだろう。
｢出久は"逃げてる"って言ったけど、私のどういうことが逃げてると思う？｣
｢轟くんの言葉に…向き合おうとしてないんじゃないかなって。｣
｢向き合ってるよ、真剣に考えたんだよ。その結果が今だった。｣
｢結果って……大事なのはお姉ちゃんはどう思ってるかじゃないの？｣
｢出久…｣
｢お姉ちゃん、僕さ…｣
抱え込んで、お姉ちゃんが思ってることと違うことして苦しんでる姿、見たくないよ…。
出久は苦しげにそう言った。
思ったことと違うこと。確かにそうなのかもしれない。
私は轟くんの気持ちに答えないことが正しいことだと思ってる、でも出久は違うの？轟くんも、そうは思ってないの？
じゃあどうするべきだった…んだろう。
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名取(プロフ) - 漱さん» コメントありがとうございます、作品のことを好きだと言ってもらえてとても嬉しいです。今後も楽しんで貰えるようにコツコツ更新頑張ります！ (2018年6月7日 13時) (
レス) id: 100ff026ee (このIDを非表示/違反報告)
漱(プロフ) - あーーーーすごく好きです！！！！更新頑張ってください！！ (2018年6月6日 23時) (レス) id: a1b019c15f (このIDを非表示/違反報告)
名取(プロフ) - ミクさん» コメントとっても励みになります、本当にありがとうございます。楽しんでもらえるように、これからも更新頑張りますね…！ (2018年6月4日 2時) (レス) id: 100ff026ee (このIDを非表示/違反報告)
ミク - 続きがとても気になります！更新頑張って下さい！ (2018年6月3日 7時) (レス) id: 38ae65cfeb (このIDを非表示/違反報告)
名取(プロフ) - 凜花さん» 嬉しいお言葉ありがとうございます、コメントとても励みになります、これからも更新コツコツ頑張ります…！ (2018年6月2日 1時) (レス) id: 100ff026ee (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：名取 | 作成日時：2018年6月1日 20時
