裏切り者 ページ29
栄治「またかよ！？ふざけんなっ！誰だよ！？」
前田「…高畑君、君なんじゃないんですか？」
いちか「なんで…瞬を疑うのよ！」
前田「だって、自分のことが嫌いなんて…普通だったらそんな事言わないと思いますけど」
いちか「そ…それは…」
前田「それか……」
そう言うと、前田君はチラリとわたしを見た。
前田「Aさん…あなたも怪しいです」
『…っ！』
いちか「なんでAなのよ！？ふざけた事言わないで！」
前田「ふざけてません。僕はただ、Aさんが答えるとき、なぜか大きな間があったのが変だと思っただけです。違いますか？」
みんながわたしを見つめる。
まずい…はやく誤解を解かなきゃ…
なのに…声が……でない。
周りからはため息が聞こえる。
前田君の一言で、次のいけにえが決まったと思った。
その時だった。
天谷「へぇ〜♪やっぱり嘘つき者は人を責めるのも得意なんだねー♪」
『……！？』
振り返ると、ポケットに手を入れてじっと見る天谷の姿があった。
前田君はそれに動揺する。
前田「それ…僕のこと言ってるんですか！？」
天谷「別にぃ？お前だなんて一言も言ってないけど？」
前田君と天谷の間に亀裂が入ったが、わたしがいけにえになるのはなくなった。
話はまたふりだしに戻る。
その時ポツリと呟く声が聞こえた。
高畑「……おかしい」
『…え…？』
高畑「…そもそも人の好き嫌いなんて自分以外わからないはずだ。なのにそれを嘘だの決めつけられるなんて…おかしいだろ」
…確かにそのとおりだ。
好き嫌いなんて人の心を覗かない限りわかることなんてほぼ無理だ。
「お！いいとこに気がついたねぇ〜。じゃあ特別に教えてあげるね」
ほとんどの全員が、シロクマの言葉に耳を疑った。
「この中にはね、「裏切り者」がいるんだよ。つまり僕たちと同じ仲間がね」
『うら…ぎり者…』
周りを、また沈黙の空気が包んだ。
でもその中、最初に口を開いたのは、
またもや、前田君だった。
前田「簡単なことじゃないですか。僕と栄治君は同じ高校。高畑君、秋元さん、Aさん、天谷君達も同じ高校……」
その瞬間、前田君の目はわたしではなく別の方を見た。
前田「この中で一人だけなのはあなただけですよ。
高瀬さん」
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百鬼夜行破壊 - マジで最高！書いてくださりありがとうございます！ (2020年6月6日 5時) (
レス) id: 05b29fdc85 (このIDを非表示/違反報告)
冷凍みかん(プロフ) - すっごく面白かったです!!続編っていうか、、神さまの言うとおり弐も見たいです…!! (2019年3月30日 22時) (レス) id: 8acbcb59d3 (このIDを非表示/違反報告)
三葉 - ラミさん» ありがとうございます！自分でもまた書きたいのですが…泣(本編がでないから短編とかやってみたいなぁなんても思ったりして…f^_^;)) (2015年7月24日 22時) (レス) id: 7d9f1dee17 (このIDを非表示/違反報告)
ラミ - 天谷くんかっこいい!!!すごくおもしろかったです！次回作楽しみにしています。 (2015年7月22日 23時) (レス) id: 2884d33193 (このIDを非表示/違反報告)
姫香(プロフ) - あら〜＾ (2015年7月2日 19時) (携帯から) (レス) id: e11717b2be (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：三葉 | 作成日時：2014年12月19日 22時
