溢れだす思い ページ22
『…はあ…はぁ…』
誰もいない道をひたすら走っていく。
頭の中を、またあのことがよぎっていく。
��Aちゃんは誰にでも優しいよねー��
�爐気辰垢�委員長だよな��
…誰もがみんなそう言った。
その言葉に、笑って返すわたし。
でもその度に、
あぁ、上辺だけしか見てくれないんだなって。
大事な友達なのに、失望してた。
『…う…あぁ…ぁぁぁぁ…っ！！』
溜まっていたものが溢れるように、涙が出てくる。
そのまま崩れ落ちるようにその場に座った。
上辺だけで過ごす毎日にいつしか絶望を感じて…
こんな日常、誰かがぶっ壊してくれないかな…なんて思ったりして…
そんな事を思う自分すら嫌だった。
天谷は、そんなわたしを知ってたんだ。
天谷の言うとおりだ。
わたしは…
その時、目の前から声が聞こえた。
「…お前、友達いないのか…」
その瞬間すぐに現実に引き戻される。
悪い予感しかない。
『……っ！』
見上げた先には、黒いギザギザ形の羽の生えたコケシが、わたしを睨んでいた。
『…っ((ダッ))
震える足を無理矢理起こし、必死に走った。
逃げなきゃ…逃げなきゃ…！！
それでもコケシは追いかけてくる。
それどころか、鋭い爪をわたしに振り下ろそうとしていた。
『…っきゃ…！！』
振り下ろされた爪が右太ももに当たる。
あまりの痛さに倒れこんだ。
『…いっ…た…』
白い床が赤く滲む。
じりじりと迫るコケシの爪に赤い液体が滴る。
…終わったんだ
天谷sideー
Aがいなくなってから数十分が過ぎた。
俺はAが走った方に歩いている。
あの時の顔は、今にも泣きそうな感じだったな。
天谷「ちょっと…言いすぎちゃったかな」
そう呟き曲がり角を曲がった。
「…なぁ、なんで俺ら手ぇ繋いでんだよ」
「仕方ねぇだろ、じゃないとコケシに狙われるんだよ」
壁の向こうでそんな会話が聞こえた。
そっと見ると、男が手を繋いで歩いていた。
しかも、手に持っているあれは…カギ。
天谷((ニヤァ…))「…なぁお前ら、それ…貰ってあげるよ」
「…！うあぁぁぁっ！！」
俺はそいつらの持っているカギを奪い取り、軽く締め上げる。
そう言えばこいつら、手を繋ぐとか言ってたような…
まさか……一人だと…
天谷「…A…！」
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百鬼夜行破壊 - マジで最高！書いてくださりありがとうございます！ (2020年6月6日 5時) (
レス) id: 05b29fdc85 (このIDを非表示/違反報告)
冷凍みかん(プロフ) - すっごく面白かったです!!続編っていうか、、神さまの言うとおり弐も見たいです…!! (2019年3月30日 22時) (レス) id: 8acbcb59d3 (このIDを非表示/違反報告)
三葉 - ラミさん» ありがとうございます！自分でもまた書きたいのですが…泣(本編がでないから短編とかやってみたいなぁなんても思ったりして…f^_^;)) (2015年7月24日 22時) (レス) id: 7d9f1dee17 (このIDを非表示/違反報告)
ラミ - 天谷くんかっこいい!!!すごくおもしろかったです！次回作楽しみにしています。 (2015年7月22日 23時) (レス) id: 2884d33193 (このIDを非表示/違反報告)
姫香(プロフ) - あら〜＾ (2015年7月2日 19時) (携帯から) (レス) id: e11717b2be (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：三葉 | 作成日時：2014年12月19日 22時
