お背中かいーの〜 ページ12
貴方side〜
逃げていた高畑君が、突然足を止めた。
ねこをじっと見つめてはいたり、いちかの言葉にも驚いたような顔をしたり…
他にも、着ぐるみの耳を外してみたり…
もしかしてあの着ぐるみに何か「特別」なものがある?
高畑「…そういうことか」
『……っえ…!?』
そう言うと、ねこの背中に回り込み、背中にある縄に向かって思い切り飛び込んだ。
そして背中につくと、ねこの背中を必死にかきはじめた。
生徒「…あいつ、何してんだ」
いちか「…瞬」
『………』
そんな高畑君を、私達は見つめていた。
高畑「これでどうだぁぁ!……っあ!!」
支えていた足が滑って、持っていた縄が離れそうになる。
そのわずかに残った縄を握りしめ、必死にもがいている。
高畑「くっっそぉぉ!誰かぁぁ!!」
貴/いちか「……っ!」((ダッ!))
生徒「…っあ!おっおい!」
気がつくと、高畑君のところへ走っていっていた。
それと同時にいちかも走りだす。
いちか「A!」
『コクっ…』
助走したいちかは先に登り、わたしはいちかの手を引かれながら、ねこの背中に飛び乗る。
高畑「いちか!A!なんでっ…!」
『わかんない、わかんないけど体が動いてた…!』
高畑「ぷっ…なんだよそれ」
『……っ!///』
高畑君はポカンとしたが、後からフッと笑った。
背中にのった私達はねこの背中を必死でこする。
「う〜んもっとにゃ〜♡も〜っとかいてにゃ〜」
高畑「はぁっ!?くっ…そ!!」
いちか「これでも…ダメなの…!?」
『…っはぁ…はぁ…』
駄目だ…人が足りないんだ…!
『誰か!誰か手伝って…!!』
遠くにいるみんなに叫ぶ。
流石にもう腕にも限界がきた。
ズキっと痛むのをこらえながらこする。
生徒「…おい!」
生徒「……あぁ」
いちか「…!みんな…!?」
『……!!』
遠くにいたみんなが、ブラシや肩車をして参戦してきてくれた。
高畑「よしっ!これでどうだぁぁ!!」
全員で、最後の力を振り絞ってねこの背中をこする。
「にゃ〜あきまへんわ〜♡……スゥ…」
『……!!』
ねこはそう言うと、ゆっくり目を閉じて、眠りにおちた。
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百鬼夜行破壊 - マジで最高!書いてくださりありがとうございます! (2020年6月6日 5時) (レス) id: 05b29fdc85 (このIDを非表示/違反報告)
冷凍みかん(プロフ) - すっごく面白かったです!!続編っていうか、、神さまの言うとおり弐も見たいです…!! (2019年3月30日 22時) (レス) id: 8acbcb59d3 (このIDを非表示/違反報告)
三葉 - ラミさん» ありがとうございます!自分でもまた書きたいのですが…泣(本編がでないから短編とかやってみたいなぁなんても思ったりして…f^_^;)) (2015年7月24日 22時) (レス) id: 7d9f1dee17 (このIDを非表示/違反報告)
ラミ - 天谷くんかっこいい!!!すごくおもしろかったです!次回作楽しみにしています。 (2015年7月22日 23時) (レス) id: 2884d33193 (このIDを非表示/違反報告)
姫香(プロフ) - あら〜^ (2015年7月2日 19時) (携帯から) (レス) id: e11717b2be (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:三葉 | 作成日時:2014年12月19日 22時