検索窓
今日:6 hit、昨日:7 hit、合計:157,555 hit

醜い悪魔 ページ31

天谷「いっ…てぇ」



天谷はニヤっと口元をあげて頰を触る。

まるであの一発が効いてないみたいに。




『…なんで…なんで翔子ちゃんを助けなかったの…!?翔子ちゃんは本当に…』


天谷「…うん。あの女は嘘なんてついてなかったねぇ」



『じゃあなんで…!天谷「じゃあ助けてどうなる?あいつの代わりに死にたかった?」





その一言になにも言えなくなった。




確かに…自分だって結局見ていただけだった…




言ったら自分になりそうで、怖かった。





「さぁ〜て、裏切りものは誰かなぁ?」





シロクマは次のいけにえが決まるのを待っている。

みんなはうつむきならがらそれぞれの顔を見る。





天谷「…そもそもこんな馬鹿げたことする必要なんてないのにねぇ」


『…え…』





ぼそっと天谷が呟いた、その時。





高畑「……ようやくわかった」

「お!誰かなぁ〜?」




高畑君は一人一人の顔をゆっくりと見回す。





高畑「嘘つきは…………お前だ!!」





『……え?』

「「え!?」」



高畑君はそいつに向かって思い切り指さした。


嘘つきの犯人は……






『…シロクマ…!?』



高畑「嘘つきを見つけるなんてのもウソ。お前えの真の目的は…嘘つきを見つけることじゃない。


最初っから、俺たちを全滅させるためだったんだ…それに」




高畑君はチラリとシロクマの手を見た。



シロクマの左手は、真っ赤な血で落とされた黒い色が見えていた。





高畑「翔子ちゃんの血が…教えてくれたんだ」



「ぐっ…うぅ…」


シロクマは悔しそうに呻く。



天谷「まっ、俺は最初っから知ってたけどねー♪」



ニヤっと笑う天谷。


あれはそうゆう意味だったんだ。






その時、地面が揺れだした。

シロクマを見ると、身体を震わせて思い切り飛び上がった。




「うがあぁぁぁぁぁぁァァっっ!!!」





その時、突然天谷が何かひらめいたような顔で、高畑君を見た。



二人でシロクマの飛んだ真下に走っていき、シロクマが落ちてくる瞬間まで静止した。




そしてシロクマが床に近づいたのを見てその場を離れた。




ガアァァン!!



床が割れ、中から熱湯が吹き出た。

それによってシロクマの白い部分が溶け出す。




そんなシロクマを見ながら高畑君は言う。






高畑「お前は真っ白なシロクマなんかじゃない。



ドス黒い塊の…




ただの、アクマだ」






わたしは真っ黒に染まったアクマを、じっと黙って見ていた。

お詫び…?→←嘘は続く



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (171 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
170人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

百鬼夜行破壊 - マジで最高!書いてくださりありがとうございます! (2020年6月6日 5時) (レス) id: 05b29fdc85 (このIDを非表示/違反報告)
冷凍みかん(プロフ) - すっごく面白かったです!!続編っていうか、、神さまの言うとおり弐も見たいです…!! (2019年3月30日 22時) (レス) id: 8acbcb59d3 (このIDを非表示/違反報告)
三葉 - ラミさん» ありがとうございます!自分でもまた書きたいのですが…泣(本編がでないから短編とかやってみたいなぁなんても思ったりして…f^_^;)) (2015年7月24日 22時) (レス) id: 7d9f1dee17 (このIDを非表示/違反報告)
ラミ - 天谷くんかっこいい!!!すごくおもしろかったです!次回作楽しみにしています。 (2015年7月22日 23時) (レス) id: 2884d33193 (このIDを非表示/違反報告)
姫香(プロフ) - あら〜^ (2015年7月2日 19時) (携帯から) (レス) id: e11717b2be (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:三葉 | 作成日時:2014年12月19日 22時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。