ねこに鈴を… ページ14
生徒「あ…もうだめだ…」
目の前には爪をはやしたねこが立ちはだかる。
起こしたことで怒りを買ってしまったらしい。
鈴のタイマーは…残り3分。
終わった…
ねこがわたしに向かって腕を振りおろす。
グイっ
『……っ!?』
突然左腕を引っ張られ、体育館の倉庫まで走り抜けた。
そこには、高畑君が着ぐるみと鈴とバスケットボールを持って、何やら準備をしている。
いちか「A!次あんな死ぬような真似したら許さないから!」
そう言って腕を強く掴むいちかの顔には、涙が流れた。
高畑「よしっ…いちか、A、俺に作戦がある」
『…作戦…?』
高畑「あぁ…まずバスケットボールを包んだやつを一人が投げる。そしてあいつがこれを弾いた時、鈴を包んだものを入れる」
いちか「こんなの…上手くいくの?」
高畑「いや…勝算はない。けどやってみる価値はある」
高畑はそう言って、いちかに包んだものを渡した。
高畑「Aお前は((ねこの気を引かなきゃだよね))
『わたし……おとりになる』
いちか「A何言って…!」
高畑「…わかった。でも、無茶はするなよ」
『…うん』
そして私達は、ねこのところへ走っていった。
ねこは群がっているところにいた。
そのねこの頭に、思い切りボールをぶつけてやった。
『おいねこ!わたしを食べてみろ!!』
ねこはわたしを睨んで方向をかえた。
地面を大きく揺らしながらずんずん向かってくる。
『…っはぁ…っあ!((ドサぁっ))
足がもつれてその場に倒れこむ。
振り返ると、ねこの大きな口が迫っている。
『…はぁ…あとは…よろしく((ニコ))
ねこ「…!?」
その瞬間、二人が走ってきた。
それに気づいたねこは急いで体勢をかえる。
その時。
生徒「おっおい!あのバカ!」
高畑の持っていた着ぐるみの布がめくれて、中のバスケットボールが見えてしまった。
それを見たねこはニヤリと笑い、いちかの投げたボールを弾き返した。
生徒「ダメだ…もう終わりだ…」
絶望に満ちた顔で、みんなはその場に崩れ落ちる。
『……いいや、まだだよ』
高畑君の投げたボールが宙を飛んだ。
ねこ「…にゃ!?」
高畑((ニヤ))本物は…こっちだぁぁぁぁぁぁ!!」
ボールの皮がめくれて中から鈴が出てきた。
入れ…
「「入れえぇぇぇぇぇぇぇぇっ!!」」
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百鬼夜行破壊 - マジで最高!書いてくださりありがとうございます! (2020年6月6日 5時) (レス) id: 05b29fdc85 (このIDを非表示/違反報告)
冷凍みかん(プロフ) - すっごく面白かったです!!続編っていうか、、神さまの言うとおり弐も見たいです…!! (2019年3月30日 22時) (レス) id: 8acbcb59d3 (このIDを非表示/違反報告)
三葉 - ラミさん» ありがとうございます!自分でもまた書きたいのですが…泣(本編がでないから短編とかやってみたいなぁなんても思ったりして…f^_^;)) (2015年7月24日 22時) (レス) id: 7d9f1dee17 (このIDを非表示/違反報告)
ラミ - 天谷くんかっこいい!!!すごくおもしろかったです!次回作楽しみにしています。 (2015年7月22日 23時) (レス) id: 2884d33193 (このIDを非表示/違反報告)
姫香(プロフ) - あら〜^ (2015年7月2日 19時) (携帯から) (レス) id: e11717b2be (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:三葉 | 作成日時:2014年12月19日 22時