Type 37 ページ37
放課後、2人で自転車を押しながら帰る。
また、切り出せなくて。
「先輩、どっか座りましょ？公園でも行きませんか？」
『あ、うん』
那須くんに言われるがまま公園に行く。
こういう時、歳下の筈なのに歳上に思えるんだよな。
公園に着くとベンチに２人腰掛ける。
『那須くん。この前の事なんだけどさ。今、返事してもいいかな？遅くなってごめんね』
「全然いいですよ。その為に今日来たんですよね？」
『うん。あのね、私、歳下なんて有り得ないって思ってた。でもね、那須くんと出会って変わった。好きになってしまえば年齢なんて関係ないってそう思えるようになった。だから、その、、那須くんが好きです』
嫌だった。
認めたくなかった。
あまりにも君が真っ直ぐに私に向かってきたから。
好きになりたくなんてなくても好きになってしまったから。
もうどうしても消せない想いになってしまったから
「涼先輩は？」
『振ったよ。これからも大事な幼馴染に戻った』
「でも俺、仲良くされすぎると嫌だな〜」
『え？』
「俺が嫉妬しちゃうから。先輩、俺も好きです。俺と付き合って下さい」
『はい』
歳下。
歳を取ればだんだん少しの差なら気にならなくなっていく。
でも、私達の年頃じゃどうしても気にしてしまう。
好きという気持ちはタイプとか関係ない。
有り得なくても好きになってしまう。
ああ私、歳下の貴方が大好き。
END
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作者名：きい
| 作成日時：2017年10月4日 8時
