第280話…崩壊 ページ30
ユウ視点
グリム「でも…でも俺様……」
ユウ「言いたいことはわかる…僕だってAをこんなところに置きたくない…でも……彼女の…Aと霧雨が僕らに残した最後の願いだから…それにね…」
僕は自分の胸の辺りに手を置く
ユウ「Aと霧雨との思い出はここにある…」
グリムは僕の真似をして自分の胸に小さな手を置いた
グリム「ここに…?」
ユウ「僕たちが…2人のことを未来永劫忘れなければあの2人は僕らの中で生き続ける」
グリムは少し考えた後で僕の方に向かって歩いてくる
グリム「俺様のこのリボン…霧雨にあげるんだゾ」
グリムの言うリボンはいつも身に着けている白黒の縞模様のことだ
グリム「もし…もしAの言った通り霧雨が生まれ変わるなら……これを持って俺様の前にくるんだゾ!」
僕は涙を流しながら頷く
ユウ「うん…うん……っ!そうだね……!!」
僕はグリムの着けていたリボンを外し霧雨の腕に結びつける
そして金の剣とAの白銀の剣を持ちみんなのいる階段へ向かった
ユウ「これ重いな…っ!」
金色はともかく白銀が…っ!!
エース「ん」
デュース「僕らも手伝う」
目を真っ赤にした1年ズが僕の持っていた剣を取りみんなで運んでいった
僕は最後に中央で横になっているAと霧雨を見つめて歩き出そうとした
が…歩きだろうとしたその瞬間足元に何かが転がる
ユウ「水色の……宝石?」
なんだこの三角形の宝石…しかも細長いし……
あれ?この形どこかで………
___ありがとう。私を助けてくれて___
ユウ「っ!!!」
僕は急いで振り返るもそこには横になっているAたちしかいない
___大丈夫…きっとまた会えるわ___
その言葉を最後に声は聞こえなくなった
僕は宝石を握り締めてエースたちのいるNRCへと戻った
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作者名:氷の妖精姫♪ | 作成日時:2022年4月6日 16時