第263話…解放 ページ13
ユウ視点
Aの右目が…破裂した?
……………破裂したっ!!?
ユウ「えぇーーーッ!?み…右目がぁっ!!A大丈夫!!?」
A「ハッ…ハッ…は…はい……大丈夫で…」
最後まで言う前にAは地面に膝をついた
ユウ「Aッ!!」
僕はチュデルキンがいるのを忘れてAのそばに駆け寄る
リドル「監督生危ないよ!!」
カリム「Aーーッ!」
ジャミル「カリムまで行くな!!」
僕とカリム先輩はAの顔を覗き込み血を流している右目を見つめる
ユウ「酷い…本当に破裂してる…」
A「大丈夫…問題ないわ…」
そう言ってAは剣を杖にして立ち上がりチュデルキンに向けて薄い笑みを見せた
A「これで…私は貴方たちと戦えますね」
チュデルキン「人形の分際でぇっ!!公理協会に…猊下に歯向かうのかぁっ!!」
チュデルキンは顔を真っ赤にしながらAを力強く指差す
A「200年間…貴方の言う通り私は人形でした…でも今は違う!!エースに私自身の思いを気付かされた。デュースとグリムに自分の夢に向かって諦めない意思を見せて貰った。ユウに…感情を貰った!!」
A…っ!!
チュデルキン「それがなんだと言うのだ!!お前は猊下の忠実な人形なんだぞ4号!!」
A「私はっ!彼らに…彼らのおかげで人間になれたんだ!私を…番号で呼ぶなっ!!」
僕は力強い顔を…人間らしい顔をしたAを見て思わず涙を流した
チュデルキン「お前も30号と同じで不良品だ!!猊下の元には行かせん!!」
A「誰に邪魔をされようと…私は最高司祭様の元に行きます!!」
Aは杖代わりにしていた剣を構えてチュデルキンと向き合う
ユウ「Aッ!君は目が…っ!」
A「大丈夫」
Aは今まで見ていた笑顔の中で1番良い笑顔を浮かべながら僕に言う
A「やっと本当の意味で守り戦える…私の意志で!!」
それを見た僕は思った彼女は今、この瞬間200年の呪縛から解放されたんだ…
Aの200年以上の記憶を…思い出を思い出しながら涙を浮かべる
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作者名:氷の妖精姫♪ | 作成日時:2022年4月6日 16時