第48話…驚く ページ48
ユウ視点
すると、僕の上に座ってホットミルクを飲んでいたグリムはジト目になりながら呆れたように言う
ｸﾞﾘﾑ「どっちもどっちなんだゾ」
ｴｰｽ「たかがタルトを盗み食いしただけで魔法封じされるのはおかしくね！？魔法士にとっては手枷と足枷つけられるみたいなもんじゃん。しかも『3ホール』もあるんだよ！？絶対1人で食い切れねーだろ！心が狭いにもほどがあるでしょ！」
エースは不満と怒りでムッと怒りながら早口でそう言うまるで、幼い子供が『自分は悪くないと』言い訳をしているように見える…
ﾕｳ「う〜ん…まぁ………」
ｴｰｽ「なんだよその煮え切らない反応〜！」
ﾕｳ「確かに、魔法封じはやりすぎかもしれないけど…」
ｴｰｽ「だろ！？」
すると、グリムは何かに気が付いたように
ｸﾞﾘﾑ「ハッ！もしかして………」
と目を見開いて言った
ｸﾞﾘﾑ「もしかして、3ホールもあったなら『パーティ用』かもしれないんだゾ。誰かの誕生日とか。オレ様、名推理すぎるんだゾ！」
ｴｰｽ「誕生日ィ？」
確かに………案外グリムの考え、合ってるかもな…
ﾕｳ「だとしたら怒るのも当然かもな……というかエース。まず、謝ったのか？」
ｴｰｽ「う……オレ、ユウなら絶対に『寮長が横暴だっ！』って言ってくれると思ってたんだけどぉ？」
僕の言葉に対して、エースは口を尖らせて不貞腐りながら落ち込んでいた
ﾕｳ「確かに、少し横暴かもしれないけどさ…盗み食いはよくないと思うなぞ？」
ｸﾞﾘﾑ「ユウの言う通りなんだゾ。先に盗み食いしたオマエも悪いんだゾ」
まだ不満そうにしているエースはAの方を勢いよくみた
ｴｰｽ「Aはどう思う！？」
A「どうもこうも…この世界はずいぶん法律が緩いんですね」
ﾕｳ「え？」
どう言うこと？
A「まず私のいた世界で人の物や売り物を盗むなどという行為は禁忌目録に反します｡禁忌目録とは人界で権力を持つ公理教会という宗教が制定した、アンダーワールドで絶対冒してはならないとされる法。これに違反すると罪人として連行されてしまいます。私の世界では、親が禁忌目録を子供に教えることが義務化されているほど大切なことなんです」
驚きを隠せない中Aは続けて言う
A「まぁ、滅多に…っと言うよほとんど…嫌、ほぼ禁忌目録に反する人界の民はいませんが破ればその者命はないでしょうね」
ｴｰｽ「はぁ！？何それ！？」
．
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作者名：氷の妖精姫♪ | 作成日時：2020年12月19日 9時
