第33話…魔法石 ページ33
A視点
ｸﾛｳﾘｰ「魔法は万能ではありません。しかも、魔法道具の心臓とも呼べる魔法石が割れてしまった。魔法石に2つと同じものはない。もう2度とこのシャンデリアに光が灯ることはないでしょう」
学園長殿は静かな声でそう言っていた
ｴｰｽ「そんなぁ…」
ﾃﾞｭｰｽ「ちくしょう…何やってんだ俺は… 母さんに何て言えば……」
肩を落として落ち込んでいるエース殿と拳を握りしめているデュース殿。すると学園長殿は何か心当たりがあるような表情を浮かべた
ｸﾛｳﾘｰ「…………………そうだ。1つだけ」
ﾕｳ「……？」
ｸﾛｳﾘｰ「1つだけ、シャンデリアを『治す方法』があるかもしれません」
ｴｰｽ&ﾃﾞｭｰｽ「 えっ！？」
ｸﾛｳﾘｰ「このシャンデリアに使われた魔法石は『ドワーフ鉱山』で発掘されたもの。同じ性質を持つ魔法石が手に入れば修理も可能かもしれません」
その話を聞いてすぐに食い付いたデュース殿はものすごい勢いで言う
ﾃﾞｭｰｽ「僕、魔法石を取りに行きます！行かせてください！」
ｸﾛｳﾘｰ「ですが、鉱山に魔法石が残っている確証はありません。閉山してしばらく経ちますし、魔法石が全て掘り尽くされてしまっている可能性も高い」
ﾃﾞｭｰｽ「退学を撤回してもらえるなら何でもします！」
意気込むデュース殿を何秒か見つめた後に学園長殿は了承した
ｸﾛｳﾘｰ「では一晩だけ待って差し上げます。明日の朝までに魔法石を持って帰ってこられなければ君たちは退学です」
ﾃﾞｭｰｽ「はい………！ありがとうございます！」
ｴｰｽ「はーぁ、しゃーねえ…んじゃパパッと行って魔法石を持って帰ってきますか」
私は学園長殿の顔を見て聞く
A「それで。そのドワーフ鉱山はどこにあるのですか？」
ｸﾛｳﾘｰ「まさかAさんも行く気ですか？」
A「私がついていながらこのような事態になってしまったのです。罪滅ぼしに行くのは当然の判断です。それに…」
私は腰にぶら下げている剣を触りながら顔を引き締める
A「何か嫌な予感がするので」
ｸﾛｳﾘｰ「そうですか…ドワーフ鉱山までは鏡の間の
ﾃﾞｭｰｽ「はい！」
するとユウの腕の中で気絶していたグリムが動き出した
ｸﾞﾘﾑ「ハッ！な、なんだぁ…？オレ様は一体何を……」
ﾕｳ「なんだったら…そのままずっと気絶してた方が幸せだったかもしれないね」
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作者名：氷の妖精姫♪ | 作成日時：2020年12月19日 9時
