愛を知らず、溺れる II (ページ6)

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拭いきれない涙ページ6

_____ ジミン

Aちゃんが運ばれた病院に足を運んで病室を
ナースに聞く

彼女の部屋に近づくにつれて鼓動も早くなる
会って何を言われるのだろうか、真実を知った彼女は

僕とヒョンをどんな目でみるのかそんなことが頭に浮かぶ

一方の前を歩くヒョンも普通に見えてるけど、
ポケットに入れてる手を出したり入れたり焦ってる
ような素振りが見受けられた

病室が遠目で見えた時、テヒョン達が出ていくのが見えて
彼女が一人だと確信したかところでドアの前に立つ

｢ヒョン、緊張してる？｣

『……早く開けろ』

してる癖に言わない素直じゃないヒョン
ほんっと、かっこよくないなあ〜なんて思いながら

病室のドアをノックすると変わらない君がいた

ヒョンを見る目はやっぱり恋をしている女の子で
そんな彼女を見るヒョンもまた、愛おしいそうな目

だったら、早く素直になってそんな計画やめろよ

そう言いたくなる僕の口を塞ぐ為に彼女の名を呼ぶ
そして、わざとヒョンの前で"変わらず、綺麗"だと告げる

下を向くヒョンの表情は分からないけれど、
病室から出てきたヒョンの目には涙が溜まってる

｢ヒョン。なんなんですかその顔｣

『なにがだ』

｢そろそろ素直になったらいいのに｣

『俺は……もうアイツには会わない』

｢…は？｣

『……次アイツに会う時は、お別れの時だ』

そういったヒョンの目からは涙が流れていて

拭っても拭いきれない涙が頬を伝う

彼女を守るのは、僕しかいない。

ヒョン、、、ごめん。

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