愛を知らず、溺れる II (ページ5)

今日:2 hit、昨日:9 hit、合計:53,295 hit

懐かしい笑顔ページ5

_____ あなた

｢……ユンギさん、ジミンさん。｣

コンコンと音のした扉には二人の姿があった

『……よ。大丈夫か？』

心配そうな顔で私の顔を覗き込んですぐ側にある
椅子に腰をかける

『これ、よかったら食べてね』

ジミンさんの手には木のバスケットの中に
美味しそうな果物が沢山入っていた

｢後で、ホソクに作ってもらおうっと｣

『…あいつらも、来てるのか』

｢あ、はい。今は先生とお話を｣

『そうだ、Aちゃん。』

イキナリ声を上げたジミンさんにビックリしていると

いつもの糸目のジミンさんが居て、

『相変わらず、綺麗だね』

そんな言葉を、私に告げた。
その時、ユンギさんは下を向いて深いため息をつく

『…まあ、また来るから』

何かの気配を感じたのか、ユンギさんはジミンさんに
声をかけて病室から出ようとする

『…ジミン先いってろ』

『……、、、１分で話し終わらせてください』

『……あぁ、』

病室の扉から再びこちらに戻ってきたユンギさん
優しく、月の間の頃のように私を抱きしめた

｢…ユンギさん？｣

『……忙しくなるから、暫く来れねぇ』

｢ふふ。いつもの事じゃないんですか？｣

『…そうだったな。まぁいい、』

そのあとも何かいいたそうな感じがしたけど、
ユンギさんはそれ以上何も言わず、苦しそうな
顔で、私の頭を撫でると病室を後にした

｢……ふっ…………、、うぅ……っ、｣

ユンギさんの馬鹿。分かってたよ……

抱きしめた時、自分の腰にあるモノを手にして
引き抜こうとしてたのを

愛してる人に、命を捧げることは惜しくないんだよ

ユンギさん

.