愛を知らず、溺れる (ページ9)

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一つの贈り物ページ9

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ナムジュンさんは、私を遊郭のトップにするため

毎夜私を求め、調教し続けての今がある

｢ナムジュンさんは、怖い御方ですね｣

『でももう、俺じゃない誰かに調教されてる

みたいだけどな。』

と、捨て台詞を吐いて月の間から出ていった

ホソク｢ユンギ様がこられました｣

｢おかえりなさい。ユンギさん｣

『…ん。』

短く呟いた彼に近寄り着ていたスーツの上着を

出入口近くのクローゼットに掛ける

クローゼットの扉を閉めると後ろからユンギさんの

匂いがダイレクトに鼻に届き鼓動を早くさせる

『なに。緊張してんの？お前が』

｢…えぇ。久しぶりですもの。｣

『ふぅん。俺と会わねぇ間どいつと居たんだろうな』

｢久しぶりに会っても変わらず意地悪を言うんですね｣

そう言うとユンギさんは私を軽々と抱き上げて

下町が見える窓際へと座らせた

『あいつか、それともあいつか？』

なんて、笑いながら下町にいる男性を指さしながら

私の反応を伺うユンギさん。助けを求めるように

ユンギさんを見ると一点を見つめている

『それとも……あいつか？』

そう言われてふと指の方を目でたどると下町で

携帯を触りながら足を組んでいるジミンさんが居た

｢…ユンギさん？何仰ってるの？｣

『冗談だよ。冗談。さっきテヒョンに会った』

｢テヒョンさん？そうなんですか｣

『興味示さねぇってことは来てたんだな』

｢ええ。来られてました。｣

『そうか。プレゼントしたって言ってた』

｢可愛いもの頂きましたよ。｣

意地悪をするユンギさんに少しだけイヤミを投げ掛けると

思いついたようにズボンのポケットからあるものを取り出した

『これ、拾った』

ユンギさんの手には可愛く包装されている髪飾り

ゴールドの色に赤やピンクの花が散りばめられている

私が以前から欲しがっていた髪飾りだった

｢ユンギさん…っ。これって……っ、｣

『拾ったって言ってんだろ？貰っとけ』

その髪飾りを受け取ろうと手を差し出すと髪飾りではなく

ユンギさんの白くて男らしい手が私の手を掴んだ

『…いつになったら俺のもんになんだよ』

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