愛を知らず、溺れる (ページ7)

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オレかアイツかページ7

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舌をいやらしく動かして動きを止める

『Aちゃんは俺かユンギどっちが好き？』

｢お二人共私にとって大切な御方なんです｣

いつもと違うテヒョンさんに戸惑いながらも

自分への逃げ道を作り答える

『上手くかわすよね本当。』

呆れたように笑ったテヒョンさんは次の瞬間には
真面目な顔になって私にキスを落とす

『俺には、Aちゃんだけなのに。

こんなに好きにさせといてずるいね。』

彼の起伏が激しいのはここに来る前からであろう

財閥の息子という肩書きだけが一人歩きし、

親からもまともに愛を貰ったことがない。とここに

来た時に話していた事を思い出した

｢テヒョンさん。……好きだよ。テヒョン｣

そう言うと首元に埋めていた顔をパッと上げて
固まるテヒョンさん。そんな彼に自らキスをする

『…え。Aちゃん。』

彼が驚くのも無理はない。ここでいくら身体の関係を

持とうとも、色恋沙汰は禁止。好きになられる事は

良いが、好きになることは禁止

｢ごめんね。テヒョンさん｣

彼は分かっているはず

私のこの気持ちは本物では無いことに
この掟がある以上本気とは捉えていない

ごめんねに込められた想いをテヒョンさんは
汲み取り、私を抱きしめた

『ありがとう。俺も好きだよ』

どちらからともなく唇を重ね合わせ角度を変えながら

深くなっていく口づけに夢中になる

『…はっ、、かわいい。』

時折漏れるテヒョンさんの声すらこの胸をキュンとさせる

｢テヒョン…っ、、、もぅ、｣

『イこっか。気持ちよくなりたいんでしょ？』

目を見つめながら首を傾げるテヒョンさんに
頷くと器用に下着を剥ぎ取り中に自身を沈めた

『あぁ…やっべ。……っ、気持ちよすぎ』

｢ん…、あっ……、、やぁ…っ、｣

姿勢を変えながら迫り来る波を迎えるがその腰は

止まることはなく、激しく肌がぶつかり合う

『いい？』

彼が決まってそう聞くと、頷く前に中へと
欲が吐き出され首元に汗ばんだ額を埋める

『ほんと、かわいい。』

まだ入っている自身をゆっくりと抜き取り
私の横に寝転んだ

｢テヒョンさん、余裕なかったの？｣

『よく言うよ。Aちゃんこそなかったくせに』

頭を撫でられながら恋人のような会話をする
この時間が、好き。

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