愛を知らず、溺れる (ページ33)

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不甲斐ない男____NJ ページ33

_____ ナムジュン

｢ふぅ〜ッ｣

ひとつのため息と共に、真っ白な煙が宇宙へ登る
暫く辞めていたタバコを吸い始める事になったのは

紛れもなく、アイツが原因で。

なんて言って、俺はいつまで逃げるのだろう
答えのない道を先頭を切って走ってきた今、、

答えを探して立ち止まってしまう。ある訳ないのに

あの日見た彼女の酷くつらそうな顔は余計と
俺を惨めにさせる材料に過ぎなかった。

あんな顔されるなら、何も言わず手放せばよかったのか？

そんな考えが頭によぎるけどそんな甘い世界じゃない

Aがこの遊郭の川の傍に捨てられていた時
すかさず大切に抱きしめて育てようと言ったのは
ジニヒョンだった。

大切に大切に男二人で育てて、名前も決めちゃって
オムツも変えて、小さなワガママも大きなワガママも

出来るだけ叶えて来たはずなのに、いつからお前は

甘える事を忘れた？ワガママを受け入れすぎたからか？

いや……、ここへこの遊郭で遊女になった時からだ。

反抗期真っ只中であろう彼女を"調教"と言う言葉で
縛り付けて快楽を求めていたのは、俺で

その中で呼ばれる声に胸が高鳴っていたのも俺で
超えてはいけない感情を、、踏み殺さなければいけない
感情を抑えきれなかったのも、、紛れもない俺だった。

ジニヒョンと調べあげるうちに分かったこと

彼女とホソクは腹違いの兄妹。
それをどう伝えるべきか、伝えずにいることが

あいつらの幸せなのかもしれない。そう思った癖に

あの日、ホソクを連れ出した俺は真っ先に知らせてしまった

『お前達は、、、兄妹なんだよ…ッホソク……』

こんな俺を許してくれ。自分を守りたいために
知らなくてもいい事実を突きつけるなんて

それで、彼女もホソクも守れると思った俺を
殴ってくれても構わない。

だけど、ホントに心からホソクとAが大切なんだ

こんな不甲斐ない男だすまない。

だけど、まだお前達が俺の目の届く範囲にいるなら

もう少し、守らせてくれ____

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