愛を知らず、溺れる (ページ29)

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風の噂____JM ページ29

_____ジミン

風の噂で聞いた。彼女が、、Aが遊女を辞めると

だけどそれも単なる噂にしか過ぎないと

だけど、僕はユンギヒョンの企んでいる事は知ってる
だって、あの人の右腕だもん。知らない訳が無い

だから、忠告したじゃないか。辞めときなって
ヒョンじゃなくて、僕にしなよって…

今なら、今のAなら分かってくれたかな

なんて青い空を見上げる

｢A……｣

たまに会いたくなる時がある。それはヒョンも同じで
あんな事企んでた癖に…なんて悪態を付けるわけもなく

僕に聞かされたのは、彼女と出会う前に

Aを殺す。という事だけ。だから取り入る為に
嘘の愛の言葉を囁いて関係を続けてきたヒョン

僕が、彼女と関係を持つまではなんとも思ってなかった
だけど、彼女にひと目会って、彼女を恋しく思って

彼女に触れたくて、彼女が欲しくて僕がたどり着いたのは

愛だった。

だから、彼女と居る内に考える。

何故、彼女を狙うのか。だけど答えなんて見つかる筈もなく
脳裏に浮かぶ、彼女を殺すと言った時のヒョンの顔を

何度も何度も消した。

でも、感の鋭いヒョンだからこうして彼女と会って
彼女と関係をもって、彼女を愛してることを分かってる

｢ヒョンは、Aが好きですか？｣

前にそんな質問をした事がある。

『………んなわけあるか。』

彼女の前を出すだけで、反応して

彼女に会った後のヒョンは嬉しそうで

彼女に嫌がらせをする男は影で消して

彼女と他の男の関係を切らせようとしてた

なんて、僕は誰に言えばいいのだろう。

そんなに彼女を愛してるなら、殺さなきゃいいのに

だけど、長年一緒にいる僕はわかるよ。

いつか殺してやろうと、いつか地獄に落とそうと
思った相手を愛してしまうと、歯止めが効かなかくなる

だから、最近ほかの女を探して無理矢理一緒に

過ごしてるんでしょ？

そのあいだ、彼女は僕の腕の中にいたよ、ヒョン

でもね、ヒョン一つだけ、、、一つだけね？

ヒョン。僕の愛する人を傷つけた時は……

『いくらヒョンでも許しませんよ？』

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