愛を知らず、溺れる (ページ3)

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幼馴染の境界線ページ3

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ジミンさんと、あの後もう一回身体を深く重ね合わせ
分厚い封筒を机にさりげなく置いてお帰りになられた

コンコン

｢はい｣

『失礼します』

｢お願いね。ホソク｣

幼なじみでもあるホソクが優しく襖を開けて
部屋の隅から綺麗に掃除をしてくれる

『大丈夫？』

こちらを見ずにそう問いかけるホソクを不思議に思い
首を傾げていると、こちらへ向き直り少し距離を詰めた

『あの人が来だしてから、なんか上の空だけど？』

ホソクの言う«あの人»とは先程まで一緒にいたジミンさん
彼は多分、ジミンさんがユンギさんの目を忍んでこちらに
来ていることを良くは思っていないはず。

ユンギさんがこの遊郭においては一番の出資者である今
敵に回すなんてもってのほか、それを隠さなければいけない
私の身を危険に思っているのだろう

｢ジミンさん…ね。一応御客様だから｣

そう言うと持っていた掃除道具を静かに床におき
私の頬へ綺麗な白い手を伸ばした

『バレたらあいつの首も飛ぶんだろうな』

『でも、いいな。アイツらは』

｢どういう意味？ホソク｣

『アイツらは金さえ払えばこうしてお前に触れられる

だけど俺は、何をしてもお前に触れることは許されない』

そう、遊女と掃除人。だけど幼馴染である私たちは
ここで働く以上身内の色恋沙汰なんて問答無用
バレれば、どちらも身の安全はない

｢ホソク……｣

『分かってるんでしょ？俺がお前のことどう思ってるか』

『こんな仕事受けなきゃよかった。

お前に触れられる所に、いるのに触れられない。
今こうして居ることすらバレたらまずいのにね

こんな仕事受けなきゃ俺はお前の傍にずっと居れたのに』

そう言ってイタズラに笑うと私の額へと一つキスを落とす

｢ホソク…だめだよ。｣

『止められると、やりたくなる。』

また、一つ次は鼻へそして頬へと降りてくる柔らかい唇
私はその唇を静かに見つめることしか出来ない

そして、お互いの額が重なり合い

『俺も、お前が欲しいよ』

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