愛を知らず、溺れる (ページ20)

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また後でが合言葉ページ20

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外から太鼓の音が聞こえ始め、いよいよ幕があける

グク『写真集の売れ行き最高だぞ』

そろそろ遊郭を出ようかと言う時にジョングクさんからの

報告を聞いてとても心があったかくなった

高まる鼓動を抑えながら遊郭の門をくぐり抜け

御客を見回すと、ユンギさんとジミンさんの姿。

皆さんの前に立ちお辞儀をすると一斉に湧き上がる歓声

ユンギさんが近くに寄ってきて大きな花束と綺麗な

ダイヤのついた指輪をプレゼントとして頂いた

そこから、ユンギさん含め常連方と写真撮影を行い

人だかりの道のど真ん中を花魁の裾を垂らしながら

ゆっくりと歩き始める

途中、テヒョンさんが手を振るのが分かりその場で軽く

お辞儀をすると、"また、あとでね"と口パクで伝えられた

大きな遊郭一帯を歩いて、再び戻ってきた時に

歓声と共に見送られた

グク『大丈夫か？』

あまりのスローペースの歩きに、花魁ということで

疲れきってしまった私は玄関口でジョングクさんに

倒れ込むように座り込んでしまった

｢大丈夫…っ。ごめんなさい。ジョングクさん｣

グク『お呼びだ。もう少し頑張れ』

見上げると、ジョングクさんの顔ではなく

見慣れたユンギさんの顔がそこにはあった

『大丈夫か？……次までゆっくり休めよ？』

｢ユンギさん…っ。ありがとうございます。｣

『俺、もう行かなきゃだから。悪いな。』

『ジミンいくぞ。』

そう言って、遊郭を出ようとした時、ジミンさんは

私の方へ歩み寄り、小さな可愛らしい花を手渡した

ジミン『夜。来るから。』

ユンギさんに聞こえないように呟き

ジミン『これ、使ってください。』

と、白い可愛いハンカチを手渡した。

ジミン『行きましょう。ボス』

『……あぁ。またな。』

おでこにキスを落とすとジミンさんの後を

ついて行くように、ユンギさんは遊郭を後にした

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