愛を知らず、溺れる (ページ13)

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"許さない" ページ13

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想いを巡らせながら月を見ているとフワリと抱きしめられる

｢ジンさん…？｣

『よくわかったね』

｢匂いでわかります｣

『なに？犬？猫？なんの動物飼ってるの？』

なんてとぼけていうもんだから笑いが堪えられない

『やっと笑った。さっきから消えそうな顔してた』

｢…そんなことないですよ。心配しすぎです｣

『…ここから出るなんて、許さないよ』

いつもより低い声でハッキリとそういったジンさんに

少しの恐怖を抱く

『あんまり虐めないでくださいねヒョン』

｢ジョングクさん？｣

ジン『何言ってんの？虐めてないよ？』

『はいはい。はいこれ給与ね。』

可愛い封筒が三つ手渡され分厚さに耐えきれなさそう

ジン『稼いだね。』

｢お陰様で。｣

『ヒョン。そろそろ練り歩きじゃないですか？』

ジン『そうだね。来週くらいかな？それまでに

花魁とか髪飾りとか用意しないといけないよ』

｢承知致しました。｣

『楽しみにしてるよ、A』

ジョングクさんは毎年練り歩きの際用意した花魁を

写真に収め、それをアルバムとして売り捌く

｢はい。楽しみにしておいてください｣

やがて、二人が部屋を出て一人になった時に

あの御方に連絡をする

｢もしもし、ユンギさんAです｣

『ん。下町は明後日でいいか？』

私が何も言わずともこうして決めてくれるユンギさん

｢お願いします。ありがとうございます。｣

『当日は俺も行くから。期待してろ』

なんて言いながら笑うユンギさんと少しだけ

お話をして電話を切る

明日の予定は、珍しくお休みの文字が。

ココ最近休みなしで居たから少し嬉しくなる

寝る前、ホソクが月の間に訪ねてきた

『ちょっとだけいい？』

部屋に招き入れて、ホソクの手を握ると
そのまま深い口づけを交わす

『今日は最後までしない。続きは今度』

意地悪に笑ってみせて私の心をかき乱す

｢ホソク、いつから意地悪になったの？｣

『お前見てると、意地悪したくなる。好きすぎて』

｢酷い。……そんな事されると求めちゃうよ｣

『だーめ。続きは今度』

頭を撫でて、そのまま口づけをして月の間をあとにした

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