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３ side : hacchi ページ5
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「…ダメだ」
いくら後ろから椅子を揺すろうと、蹴ろうと、
瀬文 Aはすっかり夢の中。
こうなってしまえばしばらくは起きない。
ハァ、と大きく溜息をつき黒板に視線を移す。
瀬文は１年生の時から今に至るまで、
何の因果か席がいつも近い。
最初は気にしていなかったが、
授業中の睡眠、早弁、遅刻、早退といった目に余る行動、
そのくせ成績優秀。
いつ頃からか、
周りとは少し違う彼女に興味が湧いた。
と言っても、陰キャに出来ることは話しかける理由を持って、彼女へ話しかけること。
つまりは、瀬文を起こしたり、サボりから連れ戻したり、といったところで。
(もう少し、普通に話してみたいんだけど)
前を見れば、瀬文は小さくすやすやと寝息を立てて眠りの世界だ。
まだ、よくわからない気持ちが浮かんでは沈む中、
とりあえずはと板書に集中した。
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作者名：成瀬
| 作成日時：2018年4月10日 17時
