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まぁ、
例え、授業を受けても眠いのは眠いんですけどね。
一番前の席で堂々と机に突っ伏して眠る。
午後の教室は、屋上に負けず劣らずぽかぽかあったかい、眠くなる気温だ。
先生には1年生の時から数え切れないほど怒鳴られてきたが、
そこそこ良い成績を残してきたおかげで、授業中寝ていようともう何も言われなくなってしまった。
なんて、素晴らしい世界!
────まぁ、八久屋は黙ってないんだけど。
ガンッ!
と、大きな音を立てて椅子が跳ねる。
目を擦りながら後ろを向けば、
八久屋がニッコリと私を見ている。
『………今蹴ったの八久屋?』
「そうだね、起きようか」
『うん、おやすみ』
「オイ」
先生は愚か、他のクラスメイトさえ、
既に日常茶飯事と化したこの光景をよそに授業を進めている。
全く、
なんで八久屋は私なんかに構うのやら。
後ろからやいやいと何か言われているのを聞き流し、私は今度こそ夢の世界へ落ちていった。
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作者名:成瀬 | 作成日時:2018年4月10日 17時