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ぽかぽかと暖かい気温の中で、
くぁっと大きな欠伸をする。
なんて最高の昼寝日和。昼寝をしない方が勿体ない。
グッと伸びて、そのままパタリ、と倒れる。
『うん、いいなぁ』
目を瞑れば、心地いい眠気に包み込まれる。
はい、あと数秒で寝ます。これ絶対です。
春の陽気に誘われて、ウトウトして、
もう数秒、あと数秒、
夢の国へいらっしゃい、
────────────バシッ
突然、この幸せで満たされていた世界が崩落する。
眉間にシワを寄せて、
ふざけんな邪魔しやがってと、さも嫌そうな顔を準備して目を開ける。
一瞬、光がさして目が眩む。
「瀬文、誰がサボっていいって言った?」
やっぱり。
またこいつかよ、と口を尖らせる。
同じクラスの八久屋 侑。
丸めた教科書を持って私を睨んでいた。
『ん〜〜〜〜〜、八久屋めんどくせぇ〜〜〜』
「ほら授業始まる、早く行くぞ」
昼休み、
雨が降っていない時は、この屋上が私の部屋なのに。
八久屋は、何故だかいつも私の世話を焼く。
制服の襟を引っぱって教室へ連れ戻される。
寝かせろバーーーカ。
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作者名:成瀬 | 作成日時:2018年4月10日 17時