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side kazu

あぁ…やってしもた……
そんなつもり無かってんけど
帰りたくない!って泣き出して海ちゃんの方に走っていった。

ちょうど話し終わったみたいやから良かったけど…
海ちゃんが驚いてAちゃんを抱き上げる。
それを見守る良兄とこっちに向かってくるいっくん。

うわ、怒られるかな……

「和……なんか言った?」

「……お母さん心配するって言ってたから……いつでも帰れるよって………」

「なるほどね 大丈夫」

すごい落ち着いたトーンで言うと海ちゃんに目線をやってなんか確認とったなと思ったら今3人で話してた事をゆーちゃんと俺に話してくれた。

「……そっか それは……うん……」

少し生々しくて酷い話にゆーちゃんは深刻そうに眉を寄せてしまって返す言葉を探してて
俺は…普通に納得してた

そりゃ帰りたくないよな
でもお母さんの事は好きなんやな…自分のこと心配してくれるのわかってるから。
だから自分と引き離した海ちゃんが怒られるんか…って。

なんで海ちゃんが怒られるんやろ?とは思っててんけどいっくんの話でちょっと意味がわかった。

「和が悪いわけじゃないけど…、何か言いたいことあるなら伝えてきなよ?」

多分そんな顔してたんやろうな。俺。
鳴き声が治まりつつもしゃくり上げる声に変わったAちゃん。ちょっと落ち着いたかな……海ちゃんも別に泣いてる原因を探ったりせんし
「にぃにと約束しただろ?おうちに帰らなくてもいいからにぃにの大切なお友達と仲良くしようなって」
そういって優しく背中を撫でてる。

なんか海ちゃんが俺らのこと大切な友達ってめちゃくちゃむず痒いな………ってそういう事じゃなくて。

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作者名:なの | 作成日時:2020年10月15日 19時

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