男子6人でシェアハウス【オリジナル】 (ページ3)

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良と市はAが遠くに行ってからリビングの共有のソファに腰掛けるようにいって2人は俺を挟んで隣に座る。

「…ただ妹連れてきたわけじゃなさそうだね」

何か薄々感じてるのは2人ともそうみたいで

「あぁ、あのさ……お願いがあって、Aを、妹をここに入れてほしくて」

それじゃなくて、という顔をする良を遮ってなぜそうなったかを説明する。

「さっき酷いって言ってたのさ」

ここに住んでる6人はそれぞれ孤児院育ちで殆ど親をなくしてるか親の顔を覚えていない奴もいる。院の中でも訳ありを良が誘ってここで暮らすことになった。
つまり良がこのメンバーのリーダー、保護者みたいなもんで良も親はいない。

こんなメンバーの中で俺はともかくちゃんと親がいて育てる環境も整ってる女の子を引き取るなんておかしな話しだ。

でもちゃんと理由がある。

メンバーの中でも自分から孤児院に入った俺は異質で、俺の家庭事情を説明して入ったから俺の母親がどんな人かは大体わかるはず。

良くいえば誰からも愛される完璧な人。母は誰とでも仲が良くて容姿も性格も完璧、一見なんの不幸もない。のは母の周りだけ。

何をどうしてそうなったかは分からないし知りたくもないが俺の家は結構な金持ちで母はその一人娘。母は世間の嫌なとこは見たことがないし全て自分に都合よく動くようになっている。天然をきどって毎日違う沢山の男を家にあげるもんで、母はもちろんそんな事しないと疑ってもいないから知らないけどA所謂幼女嗜好の男性に手を挙げられていた。
それも複数人。

俺がそれに気づいたのは最近で、そもそも家にもろくに帰ってなかった自分が悪いけど
一応兄としてAの中で認知はされているようで、久しぶりに帰ったら泣きながら抱きつかれて事情を聞くとうまく説明なんか出来るわけないけど、言葉の端々をつなげていったらこういう事で。

母に言っても取り合ってくれないというか理解はして貰えなかったみたいだ。母のことは嫌いではないけどあの家にいたくないどころか男の人が怖くなってる。
のにここに連れてくるのもどうかと思ったけど、俺は祖父や叔母には嫌われてるし預けたくないし、Aが俺に頼ってくれたからこうして連れてきた。

全ての事情を説明し終えた後の2人はどちらも真剣で、ずっと男ばっかで暮らしてきたわけでこんな小さな女の子を預かるのは怖いがそういった理由なら断りはしないと言ってくれた。