待て。 ページ11
「おい！なら明日やろうぜ！」
「…な、にいってんの？
何言ってんだよ！子供が怪我してるかもしれないんだぞ！それなのにお前はなんだ！お前の所のマネージャーが怪我を負わせたってのに謝罪はないのか！！」
「ヒロト、」
「お前がハマってるのはサッカーじゃなくて、子育てか。
はっ、つまんねーの。」
「施設から引き取ったからには面倒見ないと申し訳ないだろ！！」
「…き、きらくん！」
とあの報道陣を切り抜けてきた岩花。
「てめぇのせいで今回の試合がなくなっちまったじゃねぇかよ！！どうしてくれるんだ！！」
と責める吉良。
「A、クロくんだっけ、マネージャーが済まないことをした。
このとおりだ。申し訳ないっ、」
と頭を深く下げられた。
「クロ、お返事。」
「あ、あの！全然平気です！
骨まで行ってないと思うし…！
西蔭！試合してよ！
見せてよ！ねえ！」
「拒否する。
お前は我慢強い性格だ。どうせ我慢してる
基山。吉良に伝えといてくれ。
明日また来る。と」
「！わかった！
明日僕達が勝って真相を聞かせてもらうからね！」
「機嫌が悪いから俺が勝つ。
お前らは再起不能になるかもな。気をつけろ。
それと明日は女性は試合に出すなよ。怪我させちまう」
「女の人には優しいんだね」
「…じゃあな。」
そう言うと歩き始めた止まっているバスへと向かった。
報道陣に囲まれ質問責めにさせられたが、病院に行くからどけ。と伝えるとすぐにどいてくれた。
二人をバスに乗せたあと、泣いた女性にコートを返却させられた。
「ありがとうございました、それと申し訳ございませんでした。私達大人がいながら何も対処できなくて…！」
「本当だよ。同じ大人として恥ずかしい。」
そう言い捨てると扉をしめた。
バスはそのまま永世学園を出た。
その日のニュースは俺と岩花の話題に埋まった。
俺に対しての誹謗中傷は少なかったが、岩花の誹謗中傷は多く俺は少しすっきりした。
クロのおなかにも何も異常がなくて安心した。
「明日は報道陣もいないし、みんなで観戦できるからな。
クロ見てなくてゴメンな」
「ううん！僕こそ勝手に行ってごめんなさい…
あの嘘つきお姉さんがいたから、つい…」
「うん、これで少しスッキリしたよ
俺達が被害届出せは傷害罪で捕まるかな。」
今回は許さない。
後日警察に被害届を出した。
あとの結果は警察次第。
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作者名：無色無名作家 | 作成日時：2020年1月6日 0時
