１−B Ａｆｔｅｒ story 〜藤堂・原田・永倉編〜 ページ18
藤堂side
元気が取り柄と言われる俺でも、これはきつい。
『・・・・・・ありがとう』
あいつが最後に言った言葉が、耳から離れない。
俺のほうこそ、礼が言いたかったのに・・・。
原田「平助、開けるぞ。」
藤堂「どうしたの？」
原田「ちょっと付き合えよ。」
俺のいうことなんか聞こうともしないで座り込んでる。
原田「いいから、な？」
手に持ってるのは上物の酒。
藤堂「左之さん、俺今そんな気分じゃ・・・。」
原田「つべこべ言うな。付き合えて言ってんだから。」
出した杯の数は１，２，３・・・４？
藤堂「あと誰と誰が来んの？一人は新八っぁんだろうけど・・・」
原田「それか？あいつの分だよ。」
あいつって・・・。
原田「新八が団子を買いにいってる。あいつ、団子好きだったからな。」
藤堂「でも、俺・・・。」
原田「付き合えって言ってんだよ。」
一瞬、左之さんの目が鋭くなった。
原田「・・・あいつ、新選組でも特殊な立場だしあいつの身内だって知らないだろ。
だから俺らが送ってやるのが筋ってもんだろ。」
いつもは開けないような高い酒も、そのためってわけか。
永倉「左之、平助、買ってきたぞ！」
原田「新八、おせえよ。」
ほら、といって出すのはあいつの好きだった団子。
くっそ、何か目頭が・・・。
パコッ
永倉「何湿っぽくなってんだよ。俺らまで暗くなってどーすんだ。」
すでに団子をくわえてるのがなぁ。
でも、そうかもな。
勝手かもしれないけど、俺らは笑ってあいつを見送ってやりたい。
藤堂「生まれ変わって来いよな！待ってるからな！」
原田「それまでに平和な時代ってのにしといてやるから安心しろよ。」
永倉「道に迷うなよな！」
・・・これが俺達のやり方だ。
――おまえらこそ、焦ってこっち来んじゃねぇぞ。
酒の飲みすぎには気をつけなよ、子犬君。――
耳元であいつの声がした。
まだそこにいるってんなら・・・
藤堂「こっちこそ、ありがとな！」
おまえにちゃんと言うから。
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朧 龍 - 50000hitいきました、ありがとうございます！ (2021年1月19日 5時) (
レス) id: 345339f75a (このIDを非表示/違反報告)
朧 龍 - 40000hitいきました、ありがとうございます！ (2019年11月7日 20時) (レス) id: 345339f75a (このIDを非表示/違反報告)
朧 龍 - 20000hitいきました、ありがとうございます！ (2018年1月17日 0時) (レス) id: b9ef8b0095 (このIDを非表示/違反報告)
朧 龍 - 10000hitいきました、ありがとうございます！ (2016年3月27日 23時) (レス) id: 3eb883c0b1 (このIDを非表示/違反報告)
朧 龍 - 弓 桜さん» じゃ、楽しみにしてる。(ニコッ)(by主人公) (2016年3月18日 0時) (レス) id: 3eb883c0b1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：朧 龍 | 作成日時：2015年5月26日 16時
