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第10話 ページ10

「えぇと、物は相談なんやが……見学だけでもいい、文芸部に興味があったり…しないか?」



良かったら、でいいんだが。


控えめにそう聞いてくるグルッペン。
ちょうど暇してたし、見学だけならいっか、と適当に相槌を打った。



『うん、いーよ』

「!!マジか、ありがとな。じゃあ着いてきてくれるか?」




手を引かれるまま着いていくと、着いたのは学校でも滅多に来ない場所。

ガラッと開いた教室に入るなり、グルッペンは大きな声で言った。






「新入部員連れてきたでー」



…え?まだ入るとは言ってなくないか??






「おー、ないすぅ。また仲間が増えたな………って女の子ォ!?」

「DTが騒いどんなww

あー、お前がグルッペンの言うてたA?ってやつ?歓迎すんで!!」




『は……え、まだ入るとは……』


「新入部員もきたことだし、自己紹介せんか?」

「はいはーい」




強引に私の発言をかき消すグルッペン。


今まで、優しい人気者のイメージがあったけど……全然そんなことない!!!コイツ性格悪いぞ!?

冷や汗ダラダラの私を置いて、どんどん話は進んでいく。





「俺はロボロ!こん中では一人だけ一年やけど、ナメんといてな?」

『うおっ、わ、わかりました……!』


「で、俺がコネシマや!読書まぁまぁ好きやで!」

「は、はい!」


「up@tes@hdq」

『グルッペンは同じクラスだったよね。』

「そうだな。
いやー、来てくれて助かったよ、A?」



その言葉にハッとする。そうだ、まだ文芸部にとは決めてない。



『いや、入るって決めたわけじゃ……』



「えっ」
「なっ……」

『うっ……』


悲しそうな二人の視線が刺さる。
心が痛んで、助けを求めるようにグルッペンを見る。



「………黙っててすまなかったが……

実は、文芸部は人数が少ないせいで正式な部として認められていないんや」


『え?じゃあ……』


「Aが入ってくれんと、今後も非公認部のままだろう。まぁ……どうしても嫌なら別に強制はせぇへんが……」


「野郎3人だけってのも……なかなか寂しいんやで?」

「……」


ちらっ、ちらっとこちらを見てくる3人。
強制はしないって……この無言の要求は十分強制でしょ!!!

ーーーー




結局、圧に負けて私は文芸部に入ることになってしまった。
でも……みんなと仲良くなれるって考えたら、アリなのかな?



折角だし楽しまないとね、と行きよりずっと軽い足取りで夕暮れの道を一人歩いた。

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774号(現在稼働中)(プロフ) - なべるさん» 6Laz5YWD44Gr5q275L2T44GM56mN44G/5LiK44GM44KLDQrjgZ3jgozjga/mrovmqZ/jga7nhKHj gY/jgarjgonjgarjgYTjgrLjg7zjg6Djga7jgojjgYbjgaoNCuOBrOOCi+OBhOe1tuacmw== (10月17日 22時) (レス) id: a4d1e34ed0 (このIDを非表示/違反報告)
774号(現在稼働中)(プロフ) - なべるさん» 閲覧、コメントありがとうございます!!暗号解読お疲れ様でした。base64………救われませんね………。 (10月17日 22時) (レス) @page26 id: a4d1e34ed0 (このIDを非表示/違反報告)
なべる(プロフ) - 6Kqt44G/55u044GZ5bqm44Gr44K344Oj44Kq44Gh44KD44KT44KS772k5Ye644Gm44GP44KL55qG44KS772k5L2V5Zue44KC772k5L2V5Zue44KC5L2V5Zue44KC5L2V5Zue44KC5L2V5Zue44KC772k5q6644GX44Gm44GX44G+44GG5rCX44GM44GX44Gm772h (10月17日 21時) (レス) id: c17e2361a4 (このIDを非表示/違反報告)
なべる(プロフ) - 暗号全部解読して読ませて頂きました…神はここにいたのか…何回でも読み直したくなるけど、読み直したらウッ…base64…ウッ (10月17日 21時) (レス) id: c17e2361a4 (このIDを非表示/違反報告)
774号(現在稼働中)(プロフ) - びびさん» 閲覧・コメントありがとうございます!楽しんで読んでいただけてとっても嬉しいです!!最後の空白部分、結構凝ったので気づいていただけて良かったです! (10月9日 23時) (レス) id: fbc9f30883 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:774号(現在稼働中) | 作者ホームページ:No.  
作成日時:2022年9月5日 0時

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